19(じゅうく)
ある共同幻想の外側へ
一人の人が出てくるのを見たよ
へんてこな衣装を脱ぎつつ
化粧を落としてる
なぜか笑いが止まらないんだってさ
どうやら何かの発作らしいぜ
たぶん病んでる
天職だと思って
始めたピエロ
みんな俺を見て笑う
その喜ぶ姿が見たくて
一生懸命演じてたら
こうなっちまった
下着姿の男はそう言って
泣き始めた
僕は彼にこう言ったんだ
そう
思ったまま正直にね
他人の欲望の狭間(はざま)で
踏みつけにされ自分を無くしたんだよ
拍手に踊らされて自分を
見失っちまったんだよ
笑いなんか
くそくらえだぜ
ようこそ自由な世界へ
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