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大人の読書感想文「大人の精神力(齋藤孝)」

ブックレビューです。
出会いかた:本好きの知人に勧められて。
齋藤孝さんはいろいろな著書や発言からも「本をたくさん読んだ方が良い」とされている方です。この本は齋藤さんの恐ろしいほどの読書量と身につけた知識・引き出すスキルがちりばめられており、斎藤さんの目からみた世界はきっと自分なんかと解像度が全然違うんだろうなと思いました。この本でも触れられている「大人」の4つのステージの中でもちょうど自分がファーストステージにあたる45歳~であり、世間的にはベテラン・中年・旬を過ぎた世代と思われ、自分もそう思ってきている所でした。しかし、今からがまさに大人として、人間として面白くなってくるところなんだよ!というメッセージを受けました。いくつもの章や内容の中から、たくさんんの興味のあるテーマや言葉を見つけ出すたびに、「ああ、こうやってきてよかったんだなぁ」と安心したり、続けようと思ったりできました。さらには、これまで苦手だったり知っていても興味を持てなかった話についても、食わず嫌いせずに今からでもチャレンジしたら楽しそうだと思わせてくれました。そのいくつかを。

共感→
「上機嫌で生きる」
常にそうありたいと思っていて実践できている時期もありましたが、なんとなく忘れかけていたように思います。機嫌の良さは人間の義務だとして能動的に仕事もプライベートも過ごしたいもんです。
「日本語あっての日本人」
外国のことはほとんど知らないが、それでもやっぱり日本人で良かったし、日本語は素晴らしいなぁと思います。日本語が日本という風土で生まれ、育ち、変化していく中でそこで生きる私達も日本語を使った思考が身に付いていくということは多くのことで実感します。敬語や美しい日本語が大事ということではなく、これだけバラエティに富んだ言語を学んで、選んで使えるということはそれだけ自分にも相手にも適切な表現を選べるということ。それが日本人らしい、他人を気にしながら、集団を大事にし、思いやりを持って個の出し入れができるというマインドを生んでいるように思います。

なるほど→
「精神とは技である」
この年になるとだんだんと、自分には向いてない、体質的に不得意なのだからと、言い訳どころかむしろ割り切ってどうどうと生きてしまいそうになる。経験や学習の中で知識として知ることも気に入った部分だけを好んで安心してしまうことがあるが、それが知識から精神として身に付いているかというと非常に疑わしい。良いこととは知っているが都合よく世の中を半目でみて、腹からやっていないことも多々。そうか、知ることをより体に染み込ませるためにも反復すること、声や文字にしてアウトプットすることが抜けていたんだと感じた。そういうこともあって読書ノートは続けたいと思う。
「ゆる神的な日本の神力」
日本には宗教が無いと言われているが、むしろそれは何を神様としても良いと捉えればちょっとした心のよりどころがいつでも作れるし、変えられるということ。それでも科学の進歩で神様もご先祖さまも生まれ変わりも存在しないとするのはちょっともったいないかも。日々の生活でも心のリセットのタイミングとして「今日もありがとうございました」と祈ることでふっと力を抜いたり、心のバランスを保てるならば、やっぱり神様という存在があることにしてもいいかも。

改めて斎藤孝さんというフィルターを通してたくさんの知識と学びの楽しさに触れることが出来ました。

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