花を咲かせることを求めない。
全員が全員、小学生のうちに成果を出せるのでしょうか?私はそうではないと思うんです。
時に、強引な指導で、ストレスを感じさせながら成長を促す方を見かけます。しかし、教師がすることは、花を咲かせることよりも、寄り添い伸びようとする気持ちを育てることなんじゃないかなと思います。
教育、特に外国語教育ではスカフォールディングというのがありまして、日本語で「足場」のことを言います。足場がなければ高いところには登れません。どんなとこで使われているかというと、日常生活と教科って明確に分けられているものを、混じりやすくする感じ。水と油を混ぜる界面活性剤みたいなイメージです。
本来学習は生活の中で生かされるものだったはずなのに、離れてしまい、挙句の果てに「なんでこんなの勉強しないといけないの?」と学ぶ意味すら乖離してしまったように感じます。幼稚園教育では「遊びを通して学ぶ」ので、学ぶこと=楽しいことという感覚は残っていると感じます。
足場がいつまでもされている建築もないでしょう。あのサグラダファミリアだって、終わったところは足場が外されます。
子どもはできなくて当たり前。できたらラッキー。でも、できるように働きかけるのが教師の仕事。スモールステップにしたり、子どもの関心や生活経験と関連させて考えやすくすることなどを通して、挑戦しやすくすることが大切だと考えています。
理想は高いですが、なかなか難しいとは思います。でも、理想がない中に成長もありません。私の教育観は、いつか花を咲かせる日が来るのを夢見て、種を蒔き、水を与えることです。時には太陽のように明るく笑いで照らしもします。小学生のうちに花が咲いたら最高です。でも、そこで散って、二度と咲かないような指導じゃだめだと思います。温かく、子どもに寄り添う関わりが増えるように、煙たがられても伝えていこうと思います。
かすみ草もダリアも好きです。全部同じでは面白くないと思いません?