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ある日 ひなちゃんがやってきた

#3  ある日 ひなちゃんがやってきた

「カフェで働きたい」といったのは、小学校2年生のひなちゃん。現在学校に行っていない。だから、やってみたいのだとのこと。

「どうぞ!」ということで、店員ひなちゃんの誕生です。彼女はできる人です。水運びだけでなく、注文を聞く、調理の手伝い、さらにラテアートを自力で習得していきました。70代の常連宮田さんがいつも注文してくれます。
「悩んでいるヤギ描いて」
「そんなのは無理ですよ~かわいい熊でいきます」
毎回の会話なのですが、それが楽しい。

お客さんが少なくて、ちょっと不安になった日。
私「今日、お客さん少ないねえ、だいじょうぶかな」
ひなちゃん「そんな日もありますって。みんなでゆっくりしましょう」
ひなちゃんには、教えられることばかり。

そして、ひなちゃんに続き、「働きたい」子どもたちが増えてきた。
みんな生き生きと働きます。ラテアート習得も定番になっていきました。
そして、カフェで働きたい若者も増えてきた。もちろん、お金はあげられない。それでもやってみるという人。

逆にこちらから誘いをかける人もいる。「やってみない?」
それにこたえてくれたるりちゃんのスイーツは現在ではプロ並み。それが今みやの森名物になっています。

子どもや若者の居場所を作ろうと思ったわけではないのです。本当に自然に集まってきた仲間たちがたまたま子どもや若者たちだっただけ。

ひなちゃんが5年生の時に言いました。
「私、学校行っていないからいろんなところに行って結構忙しいんです。そして、いろんな人に出会えてます」
ひなちゃんは今中学3年生。高校進学をめざしています。

どんな状況でもいろんな学びがあることを子どもたちが教えてくれています。
未来が楽しみです。

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