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無知の知

フリスタ(フリースタイルスクール)の合間に、ある出来事(これについてはまた後日(^^;)についてタケシくんと振り返りをしているときのこと。

タケシ:すみません、水野さんの話が聞きたくないわけじゃないんです。急にもよおしまして。。
ミズノ:あ、どうぞ~(トイレを促す。この時点ですでに吹き出しそうな私)
タケシ:(ほどなく席に戻り)は~すみませんでした。僕、よく出るんですよ。
ミズノ:あ、そういえばユウジくんも言ってたわ。タケシくん、よくトイレ行くって。もしかして下痢しやすいとか?
タケシ:下痢ってどんなこと言うんですかね?
ミズノ:えっ(^^; 下痢ってわからない?(ついに吹き出してしまった私)
タケシ:はい~。
ミズノ:(うんちについて説明…)
タケシ:あ、じゃあ、今朝のは下痢かな。
ミズノ:ん?もしかして風邪気味?
タケシ:いえ、全く(違う)。ここ(シェアハウス)に来てから、栄養がいい食事を食べているからか、これまで以上に出るんです。ところで、下痢と腹をくだすは何が違うんですかね。
ミズノ:同じだよ。(腹をくだすは知っていて下痢を知らない?のか~)
タケシ:へ~そうなんですか!たま~にそんなことありますけどすぐ直ります👍

考えてみれば、例えば「下痢」について親から「かくかくしかじか」説明を受けた覚えはない。日常生活の中で自然に身につき理解してきたことのひとつだ。
タケシくんをはじめ、凸凹キッズや凸凹さんたちは、多くの人が「自然に身につけて」きている(だろう)ことを知らない(ことが多い)。これはおそらく、彼ら彼女らの「シングルフォーカス」という特性が関係しているから。シングルフォーカスとは、ひとつの感覚に集中していると、他の感覚がシャットダウンしている状態のことだ。彼ら彼女らが、何気なく見聞きしている状態なんていうのは極めて稀なんだろうと思う。好きなことや興味のあることに集中しているから(多くの人の想像を絶する集中なのだ)、その時不必要な情報は、自然には入ってこない。
(ちなみに…私は何気なく見聞きすることがよくも悪くもほぼ記憶に残る。時にそれが邪魔というか重荷というか…必要のない情報の処理に困ることもしばしば。“脳“は本当に十人十色である)
でも…見方を変えれば、タケシくんたち凸凹さんたちの例えばシングルフォーカスについて、多くの人は知らないし分かっていない。多くの人は、凸凹さんたちが「(自分たちは知っているのに彼らが)知らない」ことを笑うけれど、逆に凸凹さんたちのことを「知らない」し「分かっていない」。凸凹さんたちが「そんなこと知らないの!?」と批判することはないから気づいていないだけ。

立場の違いや価値観の違いを理解しましょう、分かり合いましょうとよく言うけれど。ダイバーシティ、インクルーシブと言われて久しいけれど。そんな素敵な社会が実現するには(そんなときは果たして来るのか?)、やっぱりイロイロな人たちに出会って時と場を共有するのが必要な回り道なんじゃないかと私は思っている。回り道の途中で、必ず互いの接点が見つかって化学反応が起きる瞬間がある。私は、自分がその瞬間を味わうのももちろん好きなのだけれど、誰かと誰かがそうなっていく様を眺めているのもとてもワクワクする。凸凹さんたちとの日々はそんな瞬間が同時多発するので刺激的で飽きない。

時と場を共有することで分かり合えることは多い。大好きになる必要はないけれど(世の中そんなに互いが大好きで仲良しになったらそれはそれで別の問題が起きる気もする 笑)
「それもありだな」ぐらいに認め合えたら、救われる子どもたちや若者たちがたくさんいるんじゃないかなと思うのだ。

クラウドファンディング挑戦中!あと19日!!

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