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一年

愛媛の松山三越が希望退職者を募り従業員の八割が応じたとのニュースを今朝ネットで見かけました。松山には去年の12月に行って松山三越の看板を写真に撮ったっけ。ちょうど一年前に仕事を辞めてから、年内は戸隠と盛岡と因島の友人をぽつぽつと訪ねてまわって、コロナ禍まえギリギリのタイミングで、自分の足で好きに動いて実際に目で見ていろいろ感じられたことはやはり大きなことでした。

松山三越の中には入らなかったけど、弘前の中三は首都圏に住んでいる感覚だと考えられないくらいお客さんが少なくて、とても素敵な百貨店だったけど、こりゃ存続は時間の問題だな…と思わざると得なかったし、地方都市、ひいては日本がこれから迎えるであろう厳しい局面をぼんやりと、しかし切実に案じずにはいられなかった。

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そしてコロナ禍を経て、自分が相変わらずといえば相変わらずだし、変わったといえば随分と変わったようにも思う。

と、ここまで書いて、なんかつまんないこと書いてんな…消そうかな…と一旦中断して身の回りの雑事を片づけて、お昼ご飯を作って食べながら、何気なく、録画していた「東京リトルネロ」というBS1のドキュメンタリー番組を観ました。

歌舞伎町のこと、反貧困ネットワーク活動、難民問題。ツイッターというインターネット上のプラットフォームを介してある程度は関心を寄せているつもりだったけど、結局のところ、現実に存在している「人」をちゃんと見ようとはしていなかったのかもしれない。情報を追いかけることばかりに必死になって、この先を憂えて、とりあえず当面は安全な場所で子供のように怯えたり、どこか投げ遣りになっているだけだったのかもしれない。実際にその場を訪れて人と接することが大切だと知っていたはずだったのに、目に見えないウイルスに感染して家族に移すリスクをできるだけ回避しようとするうち、いつしか自分の視野が狭まって目もくもっていたのではないか、と痛感しました。

番組の終盤、歌舞伎町で働くラッパーの方が「乗り越えられる奴にしか試練は来ねえから」と、自分に言い聞かせ、奮い立たせるかのように言葉を発していて、胸に迫りました。

今度は片手間じゃなくて夜中にでもじっくり観直します。台所で。

つまらない文かもしれないけど、これを目にした方が、もし興味を持ってくれたら幸いです。




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