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【勝手にイベメモ vol.6】柿内尚文さん×田中研之輔さん :わたしたちに今、必要な「思考法」とは


*このシリーズの投稿は、「インプット⇆アウトプット」の考えから、また、シンプルに記録の目的から、私が参加して拝聴した無料のトークイベントの収穫メモを記録するものです(有料イベントはチケット代を支払う参加者に向けての恵みであるという認識から、メモ公開の対象にしていません)。
*あくまで私個人が「面白い!!」と感じたことを聴きながら書き留めたメモですので、登壇者の方々のチェックを経たパブリックなコメントではないということを予めご了承ください。また、聞き漏れも多少ございます。こちらのメモを通じて、登壇の方々にご興味を持った方はぜひご本人やイベント主催者のご発信をフォローするなどしてみてください^^
*「レポート」と呼ぶには忍びない、私がリアルタイムに書き取ったメモがベースですので「イベレポ」ではなく「イベメモ」とします。読みづらい箇所多々ありかと思いますが、ご容赦ください。
 (もしもこの投稿の公開に問題があるようでしたら、コメント欄などからご連絡ください。さっさと削除いたします!)


◆このイベント・セミナーを拝聴しました◆

出版記念特別セッション:
わたしたちに今、必要な「思考法」とは
オンラインセミナー
(2020年7月9日木曜15:00〜16:30)


<ご登壇者>

(ゲスト)
柿内尚文さん 
アスコム取締役編集局長/『パン屋ではおにぎりを売れ』著者

(ホスト)
田中研之輔さん(タナケン先生)
法政大学キャリアデザイン学部教授


<まず、柿内さんからご本のポイント紹介>

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・うまくいかなかった会社員初期時代。ダメダメで、一生できない人間ではないかと絶望。企画も通らず。しかし、ビジネス書を読み、そこから吸収できたことを実践すると企画が通るように。さらに実践を言語化していった。今回、初めて本にまとめた。

・出版業界の人だけでなく、様々な業界の職種の人に。例えば、「360度分解法」。その人が持っている価値を分析する。ポジティブ価値化。ある営業マンは、結果が出せないことに悩んでいた。しかし、「話すのが苦手」と弱みにかんじていることも「聞くのが上手」という強みに置き換えられる。仕事が遅い→丁寧に一生懸命仕事をしている、などすべてポジティブ転換可能。

・もともと持っている強みを磨くことが大事。SMAPの名曲「世界で一つだけの花」の花をさらに磨く。いいところを見つけ、例えば二つ掛け算するだけで、他の人にはない価値になる。採用においても「すごい
人」ではなく「独自の強み・価値がある人」が求められている。

・モヤモヤしたら、ノートに手書きで書き出すといい。愛用しているのは、ルーズリーフノート(B5サイズ)。もう何十冊も溜まっている。思考の貯金ができる。人間はどうしても忘却してしまう生き物なので、書き留めることが大事。何かあった時にいつでも立ち返れたり、過去の体験を応用することができる。

・シコ練(思考の練習)のすすめ。例えば、電車に乗ったら中吊り広告を見て、いまいち伝わりにくい広告だなと思ったら、自分なりに改善案を考えてメモする。また、レストランのメニューのタイトルや説明など、「より伝わる表現」を勝手に考えてみる。日常的にトレーニングすることで、思考は鍛えられる。


<ここでタナケン先生の読解スライド!>

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<参加者からの質問が続々>

Q ビジネス書を執筆中だが、なかなか書き進められない。本1冊分の分量まで、コンテンツをどのように膨らませていけばいいのか。

A 本づくりは、読んでいただく人とのコミュニケーション。
人が理解する、腑に落ちるのはどういう時なのか? 理屈を並べれば伝わるとは限らない。腑に落ちるための布石を重ねる。例えば、事例の出し方もバリエーション豊かに(読んでほしい対象によって変わる)。

また、読者とのキャッチボールであることを意識する。例えば、「あなたにもこんなことはありませんか?」と問いかけを入れてみるなど。会話するように文章化していく。

今回の本では、クイズをたくさん入れた。読者の方がクイズに参加する体験をしてもらうことで、理解を深めてもらう工夫。


Q ものや人の魅力を端的に伝えたい時に大事にしていることは?

A 本であればタイトルのこと。例えば80万部売れている『医者が考案した長生きみそ汁』では、「長生き」×「みそ汁」の掛け合わせ。「腸にいい味噌汁を提案しよう」というテーマから、いろんなキーワードを掛け合わせた結果、生まれたタイトル。
スティーブ・ジョブズが「創造とは結びつけることである」と言ったのと同じ。
いい言葉に出会ったら、すぐにメモしている。

(田中先生から追加質問)
Q 本は一度発売したらタイトルは変えられない「ABテストができない」プロダクト。タイトル決定の判断基準は?

A まだ絶対成功のルールはつかめていない。試行錯誤の積み重ねでしかない。ただ、あまりに仮説がうまく成り立つものは、結果としてうまくいかないケース多い。頭ではきれいにまとまっても、心に届くとは限らない。

Q 本に書かれていたような思考を鍛える習慣を私も始めたい。でも、まだ学生で、何に応用したらいいか分からない。

A 日常の学生生活、友達との人間関係、アルバイトでも、なんでもいい。まず「課題」を見つけて、その解決のために使うこと。
例えば、うまくいかない友達とのコミュニケーションについて、360度分解法を応用して「彼女のいいところは?」と考えてみたり。

Q ヒットメーカーの柿内さんでも、モチベーションが上がらない時はある?

A ある。年齢的に男性更年期の壁に差し掛かっている。対策としては、睡眠時間を増やしたり、一つひとつの仕事に前向きに取り組むイメージングをしたり。例えば、mtgや打ち合わせを”スポーツ”と捉えて、自分は試合に参加しているアスリートだと考える。ヘトヘトになるまで体を動かすイメージを持つといい。また、男性更年期については、その自覚がなく悩んでいる人も多い。専門家に相談すると解決できる場合もある。

Q アイディアを生み出し続けるためのコツは?

A 考えることを習慣化すること。すると「考えること=生きること」となり、何をしていてもすべてアイディアにつながっていく。無理せず自然にできる。
キョロキョロとなんでも観察する。引っかかったら、スルーせずメモする。短時間でも考え切るのが大事。

Q 自分なりの視点のセンスを磨くには?

A どうしても、人それぞれに「思考のクセ」はある。ズラす、360度見るなど、いつもと違う思考をするための型を試してみてほしい。
手取り早いのは「誰かになりきる」。面白いと思う人、憧れる人の著作やインタビュー記事を読んで、視点を学んだ上で、「この人だったら、どう考えるか」と試してみる。

Q 上質なフィードバックを得るには?

A 私はどちらかというとフィードバックをする側だが、心掛けているのはできるだけ会議などの場で自分の考えを積極的に言うこと。そして、その実践の結果がどうなったかも伝える。

Q 本を日頃から読まない人にどう届けているのか? 動画メディアなどもある中、本というメディアの価値は?

A  確かに本は非常に商売が難しいモデル。しかし、いいものは必ず届く。例えば、クラファンで出版実現してヒットした『こども六法』など、新しい届け方も増えている。コンテンツそのものの価値が確かであれば、どんなメディアでも伝わる。本の中でも実用書のジャンルは、普段は本を読まない人をターゲットにしていて、常に新しい読者に届く努力をしている。

Q 将来、出版業界に進みたい。どんな準備や心得が必要か?

A  思いやビジョンの独自性が大事。ファッションが好きなのであれば、「アフターコロナの時代のファッションの未来は?」など考えてみる。かつ、その届け方まで考えてみる。独自の新しい視点を出版業界も求めている。お待ちしています!


<最後に柿内さんからメッセージ>

人生は「考えて」「行動する」の二つで構成されている。思考の習慣は、仕事だけでなく人生に活きるはず。ぜひご活用ください。


以上、とても貴重で濃厚な学びをいただけるセミナーでした!タナケン先生、柿内さん、ありがとうございました。

タナケン先生とは日経doorsの連載でも取材執筆を担当させていただいており、お世話になっております♪

タナケン先生のnoteはこちら!

柿内さんが取締役を務めるアスコムはこんな会社ですよ!

ではではまた今度^^




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