指す将順位戦6th⑧たそがれジャムさん

対局準備

気温もやや下がり気味の今日この頃。すっかり秋ですね。
さて今回のお相手は「ここまで全勝」&「R2200四段」のたそがれジャムさんです。正直まともに立ち向かって勝てる相手ではありません。何か策を講じる必要があります。

作戦

互角の条件で戦って勝ち目がないなら差をつけられるのはやはり事前準備しか無いわけで。とにかく棋譜を見てみると、やはり序中盤からかなり研究されており自分の形を確立されているのを感じます。逆に言えば得意形が決まっているということはこちらが狙ってその形に誘導できる可能性も高いということです。また、たそがれジャムさんは時間をしっかり使うタイプのようです。ということで、作戦は「こちらが準備した形になるよう序盤をすっ飛ばし、時間の優位を保って難解な終盤に持ち込む」に決めました。

ちなみに私はいちごジャムが好きです。
ところで今思いましたがA2は食べ物系の名前が多いですね。みなさんどういう経緯でそのHNになったんでしょうか気になります。

対局開始

たそがれジャムさんの先手(居飛車)、miyaの後手(三間飛車)に決まりました。
初手~下図までは完全に想定通り。駒を動かす時間しか使っていません。

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過去の棋譜を参考にすると、ここでは▲56歩が本線でしたが本譜は▲46歩。ついに前例を離れましたが、やはりお相手の序盤の精度・再現性の高さに驚かされました。その後、お互い仕掛けが難しい局面が続き、下図。

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当初の作戦通り、こちらは時間を残す中、先手は既に秒読みです。しかし局面を冷静に評価すると、先手の穴熊が完成してしまえばこちらは作戦負けです。ということを脳内で考えてましたが、先手の選んだ手は▲45歩。

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感想戦では「33銀型を強要できるのが大きいと思った」とのこと。しかしこの手で後手にチャンスが来ました。以下、△75歩▲同歩△同角▲76歩△64角▲59角。

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△56歩を受けるためにやむなし、といった陣形ですが大駒の働きに大きな差が生じています。先手の右陣を封印出来たので、玉頭攻めに切り替えました。

攻めが成功し、寄せが見えてきた図の局面。

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パッと見後手必勝、先手に逆転の目は無いように見えます。
が。ここからがR2200の真髄、指す将順位戦の闇でした。

▲71銀。思い出王手にも見えますが、△同玉には▲61馬△82玉▲72飛成△93玉▲83龍 まで、となります。

なのでこの銀は取れず、△93玉▲67飛成△88と▲同玉△87歩▲同龍△86歩と進んで下図。

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ここで先手は▲56歩。まさかこの角が活きる展開になるとは・・というか封印できたはずの大駒をどちらも使われてしまっている。盲点の手に焦る。しかも意外と受けにくい。

いよいよ逆転があってもおかしくない局面になってしまった。

時間ギリギリに△75金打と受けるが、、当然の▲86龍。必至だったはずが解除されてしまった。

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冷静に見ればやはり後手が残していそうだが、100手目の図面がこうなるとは、、やはり地力の差を感じますね。

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以降もなりふり構わぬ攻め、数えきれない巧みな罠を仕掛けられるも何とかかわし切り、ジャイアントキリングを成し遂げることが出来ました。

これで6-2。過去最高成績でここまで来れているので残りもしっかり事前準備をして臨みたいと思います。

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