指す将順位戦6th⑩ずーさん

対局準備

指す将順位戦もいよいよ大詰め10回戦です。
今回のお相手はずーさん。居飛車振り飛車どちらも指しこなすオールラウンダーのようです。(オールラウンダーほんとにすごいし憧れます)ただ今回はずーさんの棋譜が少ない&残業地獄で調べる時間が無く、全く事前準備が出来ないまま対局当日を迎えました。

対局開始

▲miya-△ずーさんに決まりました。

初手から▲76歩△34歩▲75歩△35歩

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心の声「えー相三間飛車とか聞いてない。早石田とか許せない。」
全く想定していなかった戦型だけにどういった陣形にするか悩みます。しかもなんでも指せるずーさんがあえてこの戦型にしたということは、何かしら私の過去の棋譜から対策を練られている可能性が高いわけです。ということで
心の声「よし、じゃあ最近指してない陣形試してみるか」←これが悪かった

悪魔のささやき

駒組が進み下図。

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ここまでは特に違和感無い駒組ですが、後手は早々に角道を止めてきました。ここで先手の方針がいくつかあります。

①角道は開け続け、後手に△45歩と指させない
②こちらも▲66歩から陣形に厚みを持たせる
③とりあえず石田流を目指す

ここで①を選んで欲張ったのが大きな過ちだったようです。結果的に先手陣に大きな制約がいくつも生じます。

上図以下、▲56歩△52金▲57銀△43銀▲77角△33桂▲55歩△13角▲86角

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ここまで進んでみると、「結局△45歩は防げない」&「5筋の位は取っているが、それが活きない」&「むしろ後手の角が57~79まで直射している」&「陣形の発展性が無い(どの歩もつけない)」ため先手の主張が全くなくなっています。構想が破綻しています。

さらにここで△36歩▲同歩△57角成▲同金△85銀と進むとすでに敗勢だったかもしれません。相三間飛車・相金無双で5筋を突く意味は無いのかもしれませんね。

空ぶった勝負手

以降ずるずると局面が悪くなり、指せる手も無くなってきた次の局面。

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後手は銀冠、何なら穴熊にすら組み替える余地があるのに対し、先手は26歩くらいしか手が見えませんでした。
焦りから勝負手を放つことにします。

▲58金△79角成▲65桂△35馬▲73桂成△同金▲54歩△同歩▲53歩

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駒損の攻めなので評価値は大きく下がっています(-1800)が、58金からの一連の手順はこの53歩に期待を込めていました。
△同馬は▲33角成△同飛▲45桂、△62金は▲43銀で局面の複雑化が出来そうです。
ただし本譜はシンプルに同金。▲62銀と打てますが、△63金左▲73銀成△同金と進んでみると、後手陣へのとっかかりがなくなってしまいました。この辺りはあえてノータイムで指すことでどこかで間違えてもらえないか期待していましたが、正確に対処され局面が敗勢に近づきました。

最後の賭け

以降も後手から厳しい攻めが続いて下図。

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厳しい飛車打ちです。詰めろ感がすごいですが、お互い秒読みの中で先手玉を打ち取るのは難解な気がしました。ここで▲59桂などと指しているようでは△88飛成程度でもきっと逆転は出来ません。

ここはもう盤面の下半分を見ずに▲41飛と打ちました。このあたりでは、「逆転が上手なたそがれジャムさんならどう指すんだろうか」みたいなことを考えながら、とにかく「1手間違えたら許しませんよ?」という姿勢を貫くことにしました。

きっとな何度も先手玉は詰んでいたでしょうが、首の皮一枚で生かされている下図。先手は斜め駒を取りに行く必要があります。ということで▲65金。最後のお願いです。

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ここで後手が選んだ手は55銀。▲65金なら同桂で詰むよ、という主張だったのだと思いますが、▲同金で大逆転に成功しました。
△55銀以下、▲同金△同歩▲82銀△92玉▲73銀成△72金▲同成銀までで投了となりました。まあ必至でしょうし投了やむなしですかね?

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しかし!

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全く考えていませんでした。△93玉▲81成銀△85歩に▲95桂!が一例のようです。最後の95桂が見える自信はありません。93玉だと再逆転も全然ありえたと思います。

序盤中盤終盤隙だらけで反省しかない一局になってしまいました。特に序盤の練度があまりに不足しています。なんとかしないといけません。

次回がいよいよ最終局となります。今回結果だけは拾うことが出来たので、最終局は内容結果ともに充実できるよう頑張りたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。


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