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六神合体ゴッドマーズ

見ました。全64話。
横山光輝『マーズ』原作のある意味伝説のアニメ。

SEの多いOP、動かない必殺技、そしてマーグの存在など色々とネタに尽きない本作だが、
本編は時代のわりにかなり人間ドラマ、特に兄マーグとの悲しい運命やそれを受ける主人公タケルの苦悩がかなり濃厚に描かれていて面白かった。

途中からは完全にゴッドマーズのロボット部分よりも、
タケルやマーグ、ロゼなどのキャラを追いかけるのが夢中で普通に楽しんでいた。

個人的にはタケルの育ての親で母親、明神静子がイチオシ。
母としてタケルを心配しつつも悩み折れそうになるタケルに対して説教するなど、
いつも本質を見通し、コスモ・クラッシャーのメンバーを支える最強のメンター。
この人がいなければコスモ・クラッシャー隊はギスって崩壊していただろう。

そしてゴッドマーズを語るなら絶対に外せないのがタケルの兄、マーグ。
ゴッドマーズは彼がいたから64話も続く人気アニメになった。

はじめは何も知らない無能なギシン星人を演じながら、テレパシーで地球のタケルへギシン星の動向を伝える優しい兄。
そしてそこからタケルと一度は合流するも洗脳され敵として立ちはだかり命を落とす悲運の男。
中盤ではタケルの心中で存在感を放ち続け、作品のなかで常に重要な存在となり、
そして物語終盤には凄まじい、衝撃の展開が。

彼が命を落とす展開になった時には助命嘆願書やカミソリが届いたり、
放映後は『あしたのジョー』の力石徹以来にリアルで葬式が行われるほどの人気に。
タケル、マーグのカップリングはおそらくアニメ史上最古の腐女子アニメかもしれない。

昭和アニメというのは世間が思ってるほどテンプレじゃなく、
思わぬ濃厚さが待っている。アニメをディグるの楽しい!


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