夏の日、お風呂、かき氷
全国的に猛暑となるでしょう、そう伝えるニュースの声を聞き流しながら、スーパー銭湯へと出かける。家族で何処かにいくのも久しぶりに感じる。
後部座席では、二文字シリトリに興ずる兄弟の声が弾む。
お風呂あがりの休憩スポット、涼しい空間には休日を寛ぐ顔が光ってみえる。
テラス席でラーメンとビール。海の家みたいだね、ほんとにね。そんな会話をかわす。
なんだかブランコみたい。
小さいときは背中を押していたのに、今ではひとりで揺れてる。
大人だって背中を押してもらいたいときがあるのになって。
はじまりの日があるんだったら、おしまいの日があるのだろうかって慌てて隣の夫を見るけど、お風呂上がりのいい匂いをさせてうたた寝してる平和な顔をみては、いまじゃないんだ、おしまいの日を考えなくて良いのだって思い直す。
すぽりとはまる穴みたいな空間で、各々好きな姿勢で過ごす。
なんだか泣きたくなるけど、そこをかき氷で埋める。
甘くて冷たい、美味しいは強い。そんな夏の一日。
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