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「抜け毛」

ふとした瞬間
ハラリと抜け落ちる髪
つまみ上げて見つめる
細く短めで
毛先は茶色く反対は白い

とかした手ぐしの指先
カーディガンの肩に落ちる
それらは
音も無く離れてく
私の分身みたいで

あの時の失敗や
後悔したこと
悩みも
こんな風に抜け落ちて
捨てて忘れてしまえたら
どんなに楽だろう

抜け毛すらも
私らしさと
受け入れられたら
季節を超えるたび
優しくなれるだろうか

まだ雪解けの遠い
山々を見上げる
冷たい風が
どこからか吹いてきて
短めの髪を揺らした


その時の悩みや気になること、嫌な思い出などを忘れられない私。

ネガティブなことへの対処が下手で、いちいち思いして落ち込んでみたり…

そんなことしても何の解決にもならないのに。

そして今回抜け毛というちょっと変わったテーマで詩を書いたのは私がとにかく抜け毛が多いからなのです。

体質だと割り切っていますが夏の終わりから秋にかけてが酷くてさすがに気持ちが落ちる時もあります。

そんな時いつも、今の悩みや嫌な思い出もこんな風に抜け落ちたら捨ててしまえるのに、そして記憶からも消えたらいいと、都合のいいことを考えます。

でも忘れたらそれでいいってものでもないし悩みがちな性格や抜け毛が多いことすらも私らしさなんですよね。

全部を受け止められた時こんな自分でよかったと思えるのでしょうか。

昔よりはだいぶマシになったけれど…もう少し先な気がします。

抜け毛を自分の悩みになぞらえた詩でした






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