わんにはゲームがお似合い
doggy stationというYouTubeのライブ配信でドッグビヘイビアリストの田中さんが、犬に色々と教えたりトリーツを与える際にはゲームの設計を参考にすると良いと仰っていた。
人間にとってゲームというのは別にやらなくても良いのにわざわざやってしまうことだ。ゲーム内で勝つとポイントやコインがゲーム内でもらえて、ある程度貯まるとレベルが上がったりする。それらが強化子となってもっとやりたくなる。飽きないようにある程度進むと難易度が上がったり簡単にレベルが上がらなくなったりして、徐々にハマっていく。ゲームを止めたら実生活には何の影響も無いにも関わらず。
「楽しい」という感情で人間の行動を巧みにコントロールしていると言える。
わんさんのトレーニングの際も、何かが出来たらトリーツをあげる。最初はそれが強化子となるが、ずっと同じことを繰り返すと飽きてきたりする。
自動販売機と同じだ。お金を払えば必ず狙った物が出てくる。
自動販売機に依存する人はいないが、ゲームやギャンブルには依存する。少なくとも自動販売機よりはゲームの方が楽しいと感じる。
何かを教えて、出来たらトリーツ、をある程度繰り返した後はたまにトリーツを上げなかったりする。上手くいけばわんさんは「え、何で何で」ともっとその行動をする(消去バースト)。トリーツなしで出来た後にまたトリーツをあげる。少しずつその頻度を減らしたり難易度を上げていくとゲームのように楽しくなる。
私も積極的に子犬のトレーニングに様々なゲーム要素を入れていこうと思っている。
普段散歩中に子犬が私の方を見上げて目を合わせたらトリーツをあげるのだけど、トリーツをあげるあげないもランダムにする。
また、他の人や犬がいる難易度の高い状況で目を合わせることができれば、いつも1つしかもらえないトリーツが3つになったりする。
さらに、うちでのトリーツは基本ドッグフードなのだけど、子犬はフードも好きだけどオヤツ(最近はジャーキー)の方がもっと好きなので、ジャーキーをフードと同じ大きさに千切ったものも少量トリーツバッグに混ぜておき、ごく稀に突然ご褒美にジャーキーを渡すようにする。私にもコントロールできないので完全ランダムなジャーキー出現だ。さらに運が良ければ2回連続で来ることもある。
こうなると子犬にとっては、私の顔を見上げるのはルーレットゲームの様相を呈し、高頻度で顔を見上げるようになってくる。
そのパターンは
・私が前を見ていて目が合わない
・目が合っても何もない
・目が合って褒めてもらえる
・目が合ってフードがもらえる
・目が合ってジャーキーがもらえる
結構なバラエティの運試しゲームだ。
他の人や犬に近づきたくて引っ張ってしまった後には目が合ってもトリーツをもらえないので、引っ張る頻度も減っていく。
ずっと散歩改善を続けてきたが、積極的にゲーム性を取り入れてからはお散歩上達スピードがグッと上がった気がする。最近はかなり高頻度で散歩中に私の顔を見て、人や犬をやり過ごすのも少しずつ上手になってきた。
何よりトレーニングも何もかも楽しめるならその方が良いもんね。
今は少しだけ学んだ行動学を自分にも適用して、ゲームのように勉強や仕事や家事を勧められるようになりたいと思っているけど、これはなかなか上手くいかない。やっぱり、ご褒美をあげる者と実行する者が同一は難しい。
ご褒美のチョコレートを連発してしまったり、「土日は勉強しなくてもチョコ食べて良いことにしようか」など実行委員会も兼ねているせいで簡単にルール変更が起こったりする。
結局自分に甘いということだ!ま、いっか。それは後々考えよう。