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2022.10.25 ヒト・コト・トーク#2@KOI PLACE(西広島)レポート
宮島線の沿線で活動する方々をゲストにお招きするトークイベント「ヒト・コト・トーク」。
10月は広電西広島駅のある己斐のKOI PLACE(コイプレ)で開催しました。
佐々木サラさん
一人目のゲストは佐々木サラさん。
大学を卒業して雑貨店「スキナダケ。」を経営されている佐々木さんは、学生時代から「こいメシ」という企画を立ち上げ己斐で活動されています。
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ー「こいメシ」って何ですか?
簡単に言うと「地域特化型のUber eats」です。コイプレに己斐の飲食店のメニューを並べて、お客さんから注文を受けると大学生が全力で走って店舗まで取りに行く。すごいアナログなUber eats。笑
金髪の今どきの学生が、全力で走っている姿が面白くて珍しいので「何?何してるの?」って聞かれたりして。
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もともと、大学の授業で己斐のまちを歩いたんです。いろいろ調べていると己斐はテイクアウトの文化があることに気づいて。全国チェーンのお店でもなぜか己斐店だけ持ち帰りメニューがあったりするんですよ。そんな独自の文化を活かしつつ己斐の飲食店を知ってもらいたい。でもお店は営業しているので受付だけ集約してはどうかと考えスタートしました。
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ーどんな反応がありましたか?
これまで50名以上の大学生が関わってくれているんですけど、みんな己斐を好きになってくれています。己斐のお店に私もよく行くんですけど「このあいだ、こいメシのあの子が来てたよ」ってよく聞くんですよ。
というのも、実は、こいメシのときに各店舗ごとに学生スタッフを常駐させてお店の人と仲良くなれるように運営していて。10代、20代の学生ってなかなか行きつけのお店、顔なじみのお店ってできないけど、こいメシを通してそんなお店ができると良いなと思って。そんなお店があると、就職して広島を離れたとしても思い出してくれるんじゃないかなと思うんですね。
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ー50名もの学生をまとめて実現するのはすごいですね。
私は出身が呉なので己斐には縁もゆかりもなかったんですけど、己斐の飲食店やコイプレに関わる人たちと出会って、とにかく好きになっちゃって。好きな人たちと関わりたいから、何か企画しようという下心もありましたね。
運営スタッフの学生もみんな本当にすごい子たちで。ものづくり好きな子が看板を作ってくれたり、お金まわりが得意だから収支計算やってくれたり。みんなの能力がすごく高くて、私一人ではできない企画だったなと思います。
大学生がまちに関わるいいきっかけになると思うので、これからも、こいメシは続けていきたいですね。また来春ごろ、学生が全力で走る姿が見られるかもしれませんので、そのときには応援していただけるとありがたいです。
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https://www.instagram.com/koimeshi_/
着能松太郎さん
二人目のゲストは、江戸時代から400年以上己斐で造園業を営む着能松太郎さん。
「花と植木のまち」と言われる己斐を様々な取り組みを通じて紹介しています。
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ーどんな活動をされているんですか?
最近は盆栽に力を入れています。これは「漆箔木(しつはくぼく)」という枯れた盆栽を漆でコーティングしたオブジェです。世界で初めてかな。
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これまで枯れた盆栽は風化するまで眺めるか、廃棄するかどちらかしかなかったんですけど、「漆を塗ってみるとどうかな?」と試してみたら面白いものができて。
広島は漆の質が良いと有名だし、盆栽の技術で剪定し見え方など整えているので、広島だからこそ実現できたものですね。
広島でも知らない人が多いけど、実は盆栽って己斐が発祥と言われています。江戸の初期、浅野さんが入城されたときに植木屋さんを連れてきて。その植木屋さんが南向きの斜面で真砂土がふんだんにある己斐に目をつけて植木場をつくったのがもともとらしいです。昔は商店街に花の市場もありました。
でも植木の仕事って汚い、きついと言われていて若い人が全然いないんです。技術も継承できていないし、できそうにもない。このままだと終わるという雰囲気が漂っていたんですね。だから、なんとかして魅力をいろんな人に知ってもらいたい。
だから盆栽以外でも湯来町の久保アグリファームさんやマルニ木工さんと100年かけて森をつくったり、呉でオーガニックレモンを栽培するために無人島を開拓したり、「盆栽のまちである己斐や造園業は面白い」と知ってもらうためにいろいろ活動しています。
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ーコイプレでは「お花すくい」が人気ですね。
金魚すくいならぬ「お花すくい」。フードロスってよく耳にされると思うんですけど花も同じ状態なんです。規格に合わなかったり、ちょっと花びらが傷んでいたりすると全部廃棄処分されてしまうので、市場流通しているのはだいたい3割から4割くらい。
その捨てられる花を買い取って、水に浮かべて金魚すくいの要領ですくってもらう企画が「お花すくい」で、コイプレイスでも何度かやらせてもらって毎回好評です。
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コイプレは真ん中に広場がある。経済的には「無駄」かもしれない空間があるのはすごく良いなと思っています。おしゃべりしたり、ぼんやりしたり、近所のおじちゃんがいたり、小学生が走り回ったり。でもみんなの場所だからルールがあって、それを破ると怒ってくれる人が近くにいる。昔は近所に怖いおじちゃんっていましたよね。今はどんどん他人に関わることが少なくなって「他人ごと」が多くなってる気がします。
せっかくコイプレもあるんだし、己斐に住んでいる人、己斐が好きな人は他人ごとではなく「自分ごと」として己斐に関わってほしいなと思いますね。
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宮島線についてヒトコト
最後にお二人から宮島線についてヒトコト。
着能松太郎さんからは「ヒトとヒト、モノとモノ、文化と文化、色々なヒト・コトの交流の場」、佐々木サラさんからは「顔がみえるまち」というヒトコトをいただきました!
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ヒト・コト・トークは、宮島線の沿線で場所を変えながら月に1回開催していく予定です。
次回は11/22(火)、JR宮島口駅前のBOXです!
詳しくは、コチラをご覧ください!