003|丸ノコ1 初めての丸ノコ| #DIYとか工作とか #展示技術講座
こんにちは、普段は美術館などで展覧会の技術的な仕事をしている宮路です。色々な大学でちょっとした講座なんかもやってます。講座用の教材として、なおかつDIYerにも使えるちょっとした記事を書いていきます。工具や材料、方法や基礎知識なんかについて書いていこうと思います。
本記事を何かのワークショップや授業でお使いになりたい方はご自由に(出典、URLの共有お願いいたします)。
もし宮路の仕事内容に興味のある方は以下の記事がおすすめです。
また、この記事はあくまでオススメの方法や著者の考え方を紹介するにとどまります。世の中には色々な道具や方法論があるので参考までにとどめておいてください。
もし何か補足や間違いなどあれば教えていただけると嬉しいです。多くの人の参考になりやすい記事を目指して書いていきますのでよろしくお願いいたします。
大工さんから家具屋さんまで使う丸ノコ
丸ノコは実は精密工具だと思います。難しいですが、出そうと思えば0.1mmくらいまで精度をだせます。角度だと0.1度くらいまで攻めれます。特に、角度切りしたものを組み合わせていいくと、木材みたいな柔らかい素材でも0.1度の違いは案外大きいです。
ただ、そんな精度必要か?という作業をメインにしている人も多いと思います。古民家リノベーションなんかをしていると、場合によっては2mmは誤差だったりもします。逆に、家具や小さいモノを作っていると0.1度の角度は結構気になります。
ここから見えることは、丸ノコはとてもレンジの広い工具だということです。すごく色々な人が買って意味のある工具だと思います。
そんなレンジの広い工具である丸ノコについて解説すると、1冊の本になってしまうかもしれません。記事をまとめるために、今回はざっくり丸ノコがどんな工具か分かる程度の解説にどめます。丸ノコ記事はシリーズ化するので楽しみにお待ちください。
丸ノコでできること
丸ノコって木を切る道具ですよね?と簡単に答えても良いのですが、も
う少し詳しく見てみましょう。
板を切る(面材)
板を手ノコで切るのは相当大変ですよね?丸ノコを使えば100倍くらい速く板を切れるように感じます。また、ジグソーでも板を切れるのですが、たいていの場合は丸ノコで切ります。丸ノコのがサクサク綺麗にまっすぐ切れます。
ジグソーでも切れなくはないですが、スピードも遅く仕上がりも良くありません。ジグソーは深さ調整ができないため作業台にも工夫が必要です。板材を切る時はほとんどの場合で丸ノコが最善と言えます。
角材を切る(線材)
ワンバイフォーやツーバイフォー、30×40mmなどの角材(棒材)を切ることができます。細ければ手でも切れそうですが、正確に90度で切るのは難しいです。丸ノコであれば45度や30度など角度切りも簡単です。
溝をほる
少し変わった使い方で溝をほることができます。切る深さが変えられるという丸ノコの特徴を生かした使い方です。木工用語で「ほぞ」という木をつなぎ合わせる工法があります。ほぞ穴は丸ノコでは開けれませんが、ほぞ組の中でも多用できる技術が溝をほる作業です。
丸ノコの苦手な作業
丸ノコでできることを知ることと同時に、丸ノコの苦手なことも覚えておきましょう。丸ノコに負荷をかければできなくもない場合もありますが、苦手な作業が以下になります。
丸太を切る
丸太に限らず、複雑な形をしているものを切るのは苦手です。「丸ノコ2」以降の記事で紹介しますが、丸ノコはベースプレートという部分を上手く使いながら切るのが得意です。
また、丸ノコは太いものや分厚いものを切るのが苦手です。また、基本的はに大きな材料になればなるほど工場にある設備に近づいていくので、最初は小さい材料からDIYを始めるほうが良いかと思います。
曲線を切る
勘の良い人なら想像できると思いますが、丸ノコはディスク(面)で切っていくので曲線を切るのが苦手です。深さや曲がり具合によっては丸ノコの故障やケガする可能性もあります。基本的には曲線は切れないと思っておいたほうがよいでしょう。
溶けやすいものを切る
具体例をだすと、アクリルボードなどを切るのが苦手です。丸ノコの刃の回る速度が速いため材料が熱で解けます。切粉が材料や刃にこびりつきます。切れないこともないのですが、丸ノコの熱で材料が溶けることを知識として知っておいて良いかなと思います。
まとめ
丸ノコシリーズは長くなりそうなので、今回は簡単な工具としての紹介にとどめます。次回は丸ノコの各種パーツを見ていきます。
サポートされると、自分も他の人をサポートしてみようかな?という気になります。また、自分の文章の価値を感じれてとても嬉しい気持ちになります。