糖代謝① 解糖系と糖新生
食事で摂取された糖質(多糖類、オリゴ糖など)は、消化管で消化酵素によりそれぞれの構成単糖に分解。小腸粘膜から吸収される。吸収された単糖類は、門脈を経由して肝臓に運ばれ、解糖系へと入る。
解糖系は別名Embden-Meyerhof経路(エムデン-マイヤーホフ経路)とも呼ばれ、細胞質内において、グルコースをヘキソキナーゼによりグルコース -6- リン酸とし、ピルビン酸または乳酸を生じる過程をいう。解糖系の反応には酸素が必要なく嫌気的条件にてアデノシン三リン酸(ATP)を産生できるという特徴を持つ。
ちなみに、グルコース、ピルビン酸を除くすべての中間代謝産物は、リン酸化合物でもある。解糖系では基質レベルのリン酸化により、グルコース 1 分子あたり 2ATP が生成される。
※嫌気的条件と好気的条件
嫌気的条件は酸素がない状態、好気的条件とは酸素がある状態をそれぞれ指す。グルコースからピルビン酸が生成する反応は、酸素の有無に関わらず進む。ピルビン酸は嫌気的条件下で乳酸となり、好気的条件下ではアセチル CoAを経て、クエン酸回路へと進む。
1)解糖系の反応
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