足趾から入力するボディマップを介したアプローチ
脳内に存在する「身体の地図」、つまりボディマップは運動連鎖と多いに関連している。私達の脳には、今自分の身体がどんな状態になっているかを把握する能力がある。その能力が高いほど、相手の動きを模倣するといったより正確な身体表現が可能となる。
こうした脳による身体感覚の認知と動作への反応には、深部感覚、皮膚感覚、前庭感覚、視覚、運動視例の遠心性コピーなど様々な感覚入力が関係する。
つまり大雑把に言えば、耳や目、顔など実際に行う動作とは関連しない部位をはじめ、肩甲骨や腕、腰などあらゆる部位へのアプローチが、感覚入力の刺激となり運動パフォーマンスに影響を与えるのである。今回は、そのなかで「足趾」に与える刺激での介入によって、可動域を改善するためのアプローチを紹介したい。
(1)足趾へのアプローチ方法
施術を行う前に、クライアントを仰臥位にして、足をそろえ足関節背屈位のまま、左右それぞれでSLR(ストレートレッグレイズ)を行う。これにより施術前の状態の確認したうえで、アプローチを行ってみる。
紹介するものは誰でも容易に行えるので、ぜひクライアントに試してみてほしい。
1)可動域を「よくする」アプローチ
クライアントを仰臥位にし、足趾を屈曲方向へ他動的に誘導する。
その後、先ほどと同様に足関節を背屈してSLRを実施してみる。すると、これだけのアプローチで可動域が広がっていることが確認できるだろう(個人差あり)
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