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小麦(成分、健康被害、グルテン)

小麦はパンやうどんをはじめ、多くの食品に含まれています。しかし小麦は、食品の中でも農薬量が多く使用されていたり、乳製品同様にアレルギーがあったりと問題も多いです。

現在流通している小麦の品種は、人類が古くから栽培していた野生の品種(ヒトツブコムギやフタツブコムギ)ではなく、遺伝子組み換えされ品種改良が行われた、人工的な小麦(パンコムギなど)がほとんど。

収穫量の増加、病気や日照り、高温に耐えられるよう改良された小麦は、大量生産に向いている一方で身体対する様々な悪影響が指摘されています。

【1】含有成分

1)炭水化物

小麦の成分の約67~75%が炭水化物です。内訳としては、75%がブドウ糖の分子が枝分かれして繋がった、アミロペクチンA。残りの25%が、直鎖状に繋がったアミロースです。アミロペクチンAはアミラーゼによって消化されますが、アミロースの一部は消化されないまま結腸にたどり着きます。

(1)アミロペクチンAと肥満

でんぷん質であるアミロペクチンAは、消化スピードが異常に早く、普通のでんぷんより血糖値を急上昇させます。つまり、インスリンの分泌が急激に増え、血糖値が低下するのです。

この数値変動は、LDLコレステロールを上昇させて動脈硬化の原因になるとされています。

血糖値の急上昇、低下を繰り返すと、インスリンに対して抵抗性が生まれ、インスリンの効力が落ちます。すると、血液中に増加した糖は脂肪として蓄積。これが、「小麦を食べ過ぎると太る」と言われる所以です。

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引用:糖尿病ネットワークより

小麦の摂取は、血糖値の急上昇による「ハイ状態」と、その後の急降下による「ロー状態」を2時間ごとに繰り返します。この間は満腹状態と空腹状態が急激に入れ替わり、空腹時には倦怠感・震えといった低血糖特有の症状が表れることも。

ただグルテンと異なり、ライ麦や大麦にはアミロペクチンAは含まれません。アミロペクチンAは単純糖質よりも非常に効率よく吸収され、砂糖よりも血糖値をあげます。

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