足根骨は、距骨、踵骨、舟状骨の近位足根骨と、内側・中間・外側楔状骨、立方骨の遠位足根骨の計7種類で構成されている。そのうち立方骨は、足部外側に位置する立体的な構造を持つ骨で、他の骨と複数の関節を形成する。
(1)解剖学
立方骨は、主に第4中足骨、第5中足骨、外側楔状骨、舟状骨、踵骨と関節を形成している。立方骨に付着する筋肉としては、対立筋、小趾屈筋、後脛骨筋、短母指屈筋、母指内転筋の斜頭線維がある。立方骨が関与する靭帯には、足根中足靭帯、楔立法靭帯、立法舟靭帯、踵立靭帯がある(長足底靭帯、底側踵立(短足底)靭帯は立方骨足底部に付着する)。
短母指屈筋、母指内転筋の斜頭線維が作用して、立方骨が機能的に上へと押し上げられている。この構造が、立方骨の役割・作用と非常に深く関連している。
(2)機能
立方骨は、足弓(足部のアーチ構造)を高めるうえで、欠かせない役割がある。立方骨、短母指屈筋、母指内転筋斜頭線維はそれぞれで三角形の構造を形成。拇指球荷重の状態で、立方骨が押し上げられた状態によって特に外側縦足弓(アーチ)の安定性に貢献する。
また、立方骨は踵骨、距骨、舟状骨とショパール関節を形成するほか、第4・第5中足骨と足根中足関節=リスフラン関節も形成している。ショパール関節、リスフラン関節はともには横足弓(アーチ)形成で深く関わっている。
ここから先は
1,790字
単発の有料記事を月に3本以上読まれるのであればこちらのマガジンに登録されたほうがお得です。
月額1980円です。
初月は無料となりますのでまずはお試し(^^)/
Anatomy Special Magazine
¥1,980 / 月
初月無料
解剖学に関する記事を月に最低3記事更新していきます。 トレーナー及び運動指導者、健康に関する従事者が楽しめる内容となっております。 レベル…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?