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自律神経(2)2つの自律神経のバランス

前回は、自律神経の基礎として、種類や特徴を伝えた。

今回は、自律神経の働きを実際に感じ取ることで、その働きを体感してみたい。

(1)自律神経の働きを体感してみる

1)呼吸

いきなりだが、この記事を読みながら息を1分間止めてみてほしい。

私達は話す時や歩いている時、果ては寝ている時も無意識に呼吸を行っている。この呼吸も、通常は自律神経の作用でコントロールされている、現在は意識的に息を止めているわけだが、1分後に起こる変化に自律神経が関係しているのである。

息を止めた1分後の反応は、余裕がある人から苦しくなっている人までさまざまだ。とはいえ、多くの人はやや呼吸が乱れた状態になっていると思う。通常とは異なる呼吸の状態を、もとに戻すのが自律神経である。

2)想像する

最近では「推し」と表現されることが多いが、多くの人はアイドルや芸能人、あるいはアニメキャラクターに憧れを抱いている。もしもそうした推しが、自分の目の前に現れたらどうなるだろうか?自室や路上など、自分の想像しやすい場所やシチュエーションで、推しがすぐそばにいる状況を想像してみてほしい。

その想像がリアルであるほど、ドキドキと胸が高鳴り、呼吸の乱れを感じるはずだ。こうした感情の高ぶりを起こしているのが、交感神経の作用である。実際に出くわすことなく、想像でも自律神経は働くのである。想像で身体に変化が起こる事例として、「口の中いっぱいに酸っぱいもの(レモン、梅干し等)があるのを思い浮かべると、自然と唾液が分泌される」というものがある。これも、想像によって自律神経が働いたケースだ。

(2)自律神経と「反射」

身体には、大きく4種類の「反射」の関係性が存在する。

・体性-内蔵反射
・内蔵-内蔵反射
・内蔵-体性反射
・体性-体性反射

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