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くらたまさんと中村一義さんと会った(会えた)

昨日は午後から新潮社で朝日新聞さんの取材と、連続で倉田真由美さんとの対談取材があった。どちらも「遺骨」からの依頼だったが、発売から何年も経っているのにいまだに取材の話が来るのはありがたい話だと、担当C子さんとも話していた。

くらたまさんこと、倉田真由美さんは、これまでお会いした女性作家さんたちのイメージを一気にひっくり返すぐらい良い人だった。お綺麗だし、俺の回りくどいでも1を聞けば100を汲み取ってくれるぐらい理解力のある方だった。
もともとの頭の良さとかお人柄の良さもあるんだろうけど、普段から満たされているからなんだろう、話している最中もそれがヒシヒシと伝わってきた。

ご本人はそのことを気にしていらして、トークテーマが「介護、看取り」なのに、ずっと創作への初期衝動とかエネルギーの話ばかりしていた。テレビはコスパが良いから…とおっしゃってたのが印象に残っている。蛭子さんの言葉だそうだ。
最後にくたらまさんの口から「宮川さんの発想はすごい」のフレーズをいただけたので、もうあと5年は頑張れそうな気がした。

対談が長引いたら諦めようと思っていた新宿タワレコの中村一義インストアライブに間に合いそうだったので、大急ぎで電車に乗った。
地元の岐阜ではなかなか中村ファン仲間に恵まれなかったが、新宿タワレコのイベントスペースは人でギッチギチだった。全体的に40前後の客層だったので刻(とき)の流れは感じたが…ともあれ、東京来て本当良かった…。

ライブは3曲、パワフルな歌声でちょっと驚いた。新譜の「十」は、原点回帰と言われていて、自分もそう思わないこともないが、なんなら最高傑作なんじゃないか?と思うぐらい、最近そればっかり聴いてるからなのか、なんならアルバムの完成度だけで言ったらファーストの「金字塔」をちょっと超えてるようにも思い始めている。

ライブ後のサイン会の行列に並んでいる間(80〜100人ぐらいいたか)、偶然昔の知り合い何人から「テレビ見たよ」的なメールが届いて、自分が東京にいることをまた再認識した。

自分の順番が来て、ジャケット(着ていた上着ではない)にサインをしてもらっている間少しお話をさせてもらった。自分は漫画家をやっていて、学生の頃に金字塔を聴かなかったらたぶん創作の道に進んでなかったと思う…みたいな話をさせてもらったところ、「あ、漫画のタイトルは知ってる!」と言っていただけた。一冊持ってたので(嘘、本当は用意してた)、こそっとお渡ししてそそくさとエレベーターに乗って逃げるように帰った。ついに個人的永遠のアイドル、中村一義その人に会ってしまった。髪、長かったなぁ…。

「イコツ・・」

新宿のフラッグスビルを出たところで、知らないお兄さんが追いかけてきたので、何か落としたか?と思ったら「宮川サトシさんですか?ファンです!サインいただけますか?!」と声をかけていただけて魂消た。そのお兄さんも手に中村一義さんのサイン入りの新譜を持っていてちょっと笑ってしまったが。聞けば俺と同い年で、最近お母様を亡くされたのだそう。インタビュー記事も全部読んでます、今日は書籍持ってきてないですが…と、中村一義さんのアルバムフライヤーの裏側を差し出してくださったので一応させてもらったが、なんかペンがノらなくて(なんか申し訳なくて)、たまたま持っていた韓国版の「遺骨」(これは本当にたまたま持っていた)を差し上げてそこにサインさせてもらった。

もう一回言うけど、東京に来て本当に良かった…。

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