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中間子のお話

最近好きな男性芸能人がふたりいるのですが、これがまったくタイプの違う人でして。ひとりは天然で輪を大切にする表情豊かな愛されキャラ。もうひとりはクールで表情はあまり変わらず独自性強めな芸術肌。全然違うけど何故かどちらも好き〜と思ったときに、ちょっとした共通点を見つけました。


それは、周りから生態が不明、何を考えているかわからないと言われていること。そこでそれぞれの家族構成を調べてみると、なんとふたりとも中間子と呼ばれるいわゆる真ん中っ子で、しかも男・男(自分)・女の異性を含む中間子だったのです。これは私が思うに一番複雑なタイプ。何を考えているかわからないと言われるのも、おそらくこのへんが関係しているのかなと思います。


中間子とは、きょうだいの中で真ん中の子供のこと。人の性質は幼少期の家庭環境の影響が大きいと言われていて、私も学生時代「家族は生まれて最初に属する社会である」とおそわりました。中でも、生まれ順はとても重要。しっかり者の第一子、自由な真ん中っ子、甘えん坊の末っ子、というイメージがあるかと思いますが、それぞれ生まれ順に基づいた特徴があります。


ここでは中間子のお話。
中間子は生まれたときには末っ子の状態なので、家族の中で一番注目を浴び、かわいがられますところが、下に弟妹が生まれたときから立場が激変。完全な上でもなければ下でもない、どっちつかずの立場になります。親の注目を下の子に奪われ、少し大袈裟かもしれませんが、「自分っていったい何?」という不安を抱えやすくもなります。上下どちらの立場にもなり得るので対応力は高めになりますが、逆に相手の出方を見る(顔色を伺う)傾向にもなりやすいです。

ここで性別が絡んでくるとまた複雑。私がこの話を書くきっかけになったふたりのように、上が同性、下が異性というパターンは例えとしてとてもわかりやすいです。一般的に第一子が男(女)であれば第二子は女(男)を、と考えがちです。そんな中で生まれた第二子が第一子と同じ男(女)だった、と。


お断りしておかなければいけないのですが、同じ生命、性別で良し悪しを語ることはできませんよね。男の子ばかりの兄弟、女の子ばかりの姉妹で何が問題かと問われれば答えは何も問題ではない、となるはずです。そういう話をしたいわけではありませんのでどうかご了承ください。


話は戻ります。第一子と第二子が同じ性別だった場合、親が第三子はそろそろ違う性別の子が見てみたいな!と思うのは想像に難くないですよね。そうして実際に異性が生まれたとき、初めてのそして待ちに待った異性の子につい特別な思いを持ってしまう。特別にかわいがられ、大事にされやすくなるのです。


こうなってくると、心が乱されるのは中間子の子供。もともとは家族のアイドル状態だったのが下の誕生で路線変更を余儀なくされ、そのうえ下が異性。これは、さきほど挙げた「自分って何?」状態に余計になりやすくなります。親に対する不安が生じたとき、性別の違いはよりわかりやすい違いであり、下の異性がかわいがられているのをよく見ているので「自分が女(男)だったらもっとかわいがってもらえたのかな...」こんなふうに思ってしまうのです。(書いていて泣きそうになってきた...)


そんな中間子さん。きょうだいの中でどうやって親からの注目を取り戻すか考えて過ごすので、周りの状況をよく観察し、対応していく能力が身につきやすくなります。そして自己防衛も強めで、傷つかないよう、自分を必要以上に見せないというのも常套手段です。幼少期の注目を集めたい精神から目立つことが好きな人も多く、目立ちたい見た目と傷つきたくない内面のギャップもあるようです。そこらへんが、何を考えているかわからない・生態が不明と言われる所以なのかと思います。

まったく違うように見える私の応援しているふたりも、おそらく根っこは似たようなタイプなのでしょう。こういうことってよくありますね。表に出しているものはあくまで表に出しているものであって、その裏に本当の何かが隠れているということが。そこが人間の愛らしいところでもあるんですけど。

長くなりましたのでこのへんで。上の子、下の子のお話もまたいつか書こうと思います。


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