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アイアンは5割の力加減らしい

 コースレイアウトや標高、コンディションなどで飛距離に違いが出てくるため参考程度になるのだろうが、標高の高いコースでは8番アイアンで200ヤードの飛距離が出るというローリー・マキロイ。
 身長はさほど高くないものの、美しいスイングで安定感はバツグン。アタックアングルやスピン量などが最適らしく、体格の良いプロに比べてやや劣るヘッドスピードながら飛距離はほぼ同等。
 メジャーチャンピオンの笹生優花はマキロイのスイングが好きすぎてスイングもソックリ。飛距離もドライバーで270ヤード(全米女子オープン制覇当時)とかなりなもの。

 そのローリー・マキロイの番手別飛距離がいくつか公表されている。
【プロスペック】アイアンは操作性、ウッドは直進性。ローリー・マキロイの14本(myゴルフダイジェスト 2022.06.23)

 この表によれば、ロフト39度の8番アイアンは飛距離が170ヤード。
 他に公表されている番手別飛距離を見ても、だいたい170~200ヤードというのがマキロイの8番アイアンの飛距離。

 プロゴルファーは、コントロールできる範囲で確実に狙える距離を打つのが上手いからこそ長く競技の世界で戦っていけるわけで、ショットの精度を犠牲にすればおそらくドラコンプロほどではないものの、信じられない飛距離を出せるのだろうと想像している。

 ちなみに2018年の小田孔明プロによるレッスン記事。
”小田孔明「アイアンでフルスイングはしない」 5割くらいの力でコントロール | ゴルフネットワーク”
https://www.golfnetwork.co.jp/news/detail/21935

 この中で7番アイアンは170ヤードを計算しているが、5割ぐらいのコントロールショット。100%で振るときは200ヤード前後だが、試合で繰り出すことは無いと明言している。

 つまりは、プロとて100%のショットはボールのコントロールが難しいわけで、アマチュアのしかもビギナーであれば5割ぐらいのコントロールショットでアイアンを打った時の方向性を磨き、その時のキャリーが自分のキャリーだと認識することが大事なのだろう。

 どこに飛ぶかわからないが、偶然きちんとボールにコンタクトできればそこそこのキャリーが出るアマチュアとは訳が違う。最長飛距離と平均飛距離の差が小さいのがプロというもの。そもそもOBを打てば飛距離は0ヤード。次のショットで200ヤード打っても平均飛距離は100ヤード。そこまで極端じゃ無くとも、チョロで50ヤード、次のショットを同じクラブで150ヤード飛ばしたら平均飛距離は100ヤード。
 偶然飛んだ最長飛距離を自分の飛距離だと勘違いしてコース攻略を考えるのがビギナーゴルファーの特長だとか。
 サッカー同様、ゴルフもミスを前提としたスポーツ。
 たとえプロでも全くミスをせずに4日間72ホールをまわることは不可能。
 コース設計者はコースにいくつもの罠を張り巡らし、大会のセッティングもミスを犯しやすいようにカップ位置を設定しているのだから、どんなシチュエーションにも対応できる技術が必要になる。そのためには、フラットなライしか無い練習場でどのように練習をするのか。
 上達はラウンドの回数を増やすのが一番だとはいわれるが、そうそうコースには出られないのがアマチュアゴルファー。

 そう考えたときに、そもそもフラットなマットの上からなのに突然シャンクが出たりダフったりフェースが開いてドスライスしたりしているのだから、まずはそうした突然のミスが起こらないスイングを作るのが先決。
 5~6割のショットでも左右にぶれる可能性が高い状況では、偶然を必然とするための反復練習に専念するのが、今のレベルなのだろうなと考えている。

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