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サンセイのこと (1)

去年の10月に近所の車庫の中で段ボール箱に入ってたった一匹で一生懸命に鳴いていた。それがこの猫、サンセイです。
車庫の持ち主は猫が嫌いで捨ててきて欲しいと言ってたのだが、そんなことは出来ないと自宅に連れて帰ったのです。
そしてすぐに動物病院に連れて行くと
「すぐに親猫に返しなさい」と言われてしまったのです。
目が開いたばかりで生後10日かせいぜい二週間ぐらい。そんな子猫を育てた経験がなければ育てるのは難しいそうなのです。
だけど、もう車庫には親猫が戻ってこないかもしれないし、第一猫嫌いの車庫の持ち主が嫌がるだろう・・・。
困ったなあ・・・と思っているとお医者さんが注射器のシリンジを一本くれて「この病院には子猫用のミルクを置いていないから店でミルクをを買ってこのシリンジで飲ませてみなさい。ミルクを飲みさえすればなんとか育つかもしれないからね」と言ってくれたのです。
それで急いでミルクを買って飲ませようとしたのだけれど、飲むよりもこぼす方が多い!
体重は140グラムしかない。
家族中で必死に飲ませる努力をしたけれど、次の日には体重が130グラムに減っていた!!

どうすれば良いのかと途方にくれていると娘が懐に入れて温めると言いだしたのです。それから三晩娘がずっと懐に入れているとだんだん元気が出てきて体重もわずかではあるけれど増えてきたのです。
その後も家族で交代して懐に入れたりパーカーのフードに入れて育てたせいか、今でも少しでも寒ければ服の中に入ってきます。


パーカーのフードの中のサンセイ。


シリンジも卒業して哺乳瓶でミルクも飲み出した。

先住猫のクロタヌにちょっと乱暴に世話されているサンセイ。
小さい頃はお尻を舐めたりかいがいしく世話をしていたのだけど大きくなってからはすぐにじゃれついてくるのが嫌なのか今はクロタヌはサンセイから逃げてばかりいます。

プラスチックの容器に猫砂を入れるとすぐにトイレだと理解してオシッコやウンチをしました。猫ってトイレのしつけなんか特別にしなくても大丈夫なんですね。

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