夢ばなし
私はよく夢を見る
この場合の<夢>は勿論寝たときに見る夢のこと
夢はカラーでちゃんとストーリーになっている
朝起きたときにはよく覚えているんだけど、残念ながらそのうち忘れてしまうことが多い
ただ・・・何年経っても何故か記憶に残っている夢もある
今日はそういう夢のおはなし
もう十年以上前に見た夢
ふと気が付くと私は歩いていた
周囲は何人もの人たちがやはり私と同じように歩いている
道は舗装されていない
道幅は10メートルもはないかなあっていう感じ
右側は木が生い茂っている
左側は何だろう?何となく開けている感じ
老若男女、さまざまな人たち
強いて言えば特撮映画で怪獣に追われて必死に逃げる人々が普通に歩いているという感じ
ごく普通の格好で表情もなくただ歩いている
方角は西
何故か私の夢では方角が記憶に残っている場合が多い
しばらく歩いていると少し前のほうに私の伯母がいた
伯母にそっと近づき一緒に歩いて行くことになった
その時伯母と何か話をしたかどうかはよく覚えていないけれども
知らない人たちの中で一人でも知っている人に会えて少しホッとした気分だったように思う
その後舗装されていない石ころだらけの道はなくなり
かなり広い河原のようなところに出た
大勢の人々は少しばらけたもののやはり西の方角に向かって歩いている
そのうち段差のある場所に出た
高低差2メートルほどで斜めに坂になっている
人々はというと、その高低差をなんなく降りている
坂の下は河原があり、川も流れている
私は自他共に認める運動オンチ
普通の人なら苦もなく降りられるような坂でも非常に怖い
おばさんはどこにいるのか気になって探してみると
もうすでに降りてしまって川のほうに向かって歩いている
「おばちゃ~ん!待って~!私ここ降りられないよ~!」
私が大きな声で叫ぶと伯母はその声に気が付いたのか立ち止まって私のほうを見てくれた
そこで私は目を覚ましたのだが今見た夢が気になって仕方がない
単なる夢だと思いつつ、どうしても気になったので姉に電話をすとると姉がそんなに気になるのなら伯母に会いに行こうと言ってくれた
伯母は車で1時間ほどの病院に隣接する老人施設に入っていて面会は1度行った事がある程度
施設に着くと看護師さんが
「ご家族の方ですか?ご連絡したのですが・・・」
「え?連絡?私たち姪なんですけど」
と答えると看護師さんが
「昨日急に容態が悪くなってご連絡さしあげたのです
今は何とか持ち直したのですが・・・」
結局その時はまだ面会が出来る状態ではなくそのまま家に帰ることになった
伯母はそれから数年後に亡くなった
夢に出てきたあの川はもしかすると三途の川だったのかもしれない
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