叱られて(みやびこ)
清水かつら作詞・弘田龍太郎作曲・みやびこ歌
叱られて 叱られて
あの子は町まで お使いに
この子は坊やを ねんねしな
夕べさみしい 村はずれ
こんと きつねが なきゃせぬか
ああ、この出だしの「叱られて・・・叱られて・・・」
なんだかとても寂しい雰囲気。
詩を読み進めると、ちょっと違和感すら感じていました。
2番の歌詞
「二人のお里はあの山を超えてあなたの花の村・・・」
んん??
これは自分の家から離れたところにいる子どもなの?
そう、この詩は貧しい農村から大きな農家に奉公に来ている二人の子どもの心の内を語っているのです。
奉公、といえば「おしん」が浮かぶ私。
小さな子どもが必死に働いて 貧しい家に仕送りをする。そんな時代があったんだね。
きっとこの子どもたちも10歳そこそこでしょう。
奉公先の赤ちゃんを子守りする子、もう一人は夕暮れに暗い道をお使いにいかねばらなない。きつねに化かされそうな怖い夜道。
厳しく叱られながらもぐっと堪えている、そんな様子が切ないです。
未来に夢膨らませることができる現代の子どもたち。
ちいさな子どもが遠く離れた家族の為に働いて、懐かしいお里を想い、涙する。
こんな時代もあったんだよ、と歌が教えてくれる。