勝手におすすめ。岐阜を編み、岐阜を集める「メディコス編集講座」第2期
この秋、ぎふメディアコスモスでこちらの講座が始まる。
昨年度、編集工学機動隊 GEAR 代表、慶應義塾大学講師の太田剛さんを講師として第1期が行われ、今年度は第2期。今年度の講師とプログラム全体の監修を務めるのは、ウェブマガジン「greenz.jp」副編集長のスズキコウタさん。コウタさんは長年、「グリーンズ作文の教室」を主宰されている。
グリーンズさんによる講座の紹介記事はこちら。「作文の教室」の最新版といった内容になるようだ。
実は私も、2017年にこの作文の教室第4期を受講した。今回の講座開催のことを聞いて、いやこれすごくいいですよ!!と、岐阜の皆様に少しでもお伝えしたいと勝手に思ってしまった。私の文章力のせいで説得力が薄れてしまうのが辛いところではあるものの。。。
講座の案内を見ると、講座のチラシを見ると、私が受講した内容と共通しているだろうこともある。その中から、個人的に特に「よかった!!」と思うポイントを2点。
1 ワークシート「7つの質問」
第1回の簡易宿題として「ワークシート「7つの質問」」という文字が見える。あまりねたばれもいけないと思うので控えめにするが、私は今も、大体どんな文章を書く時も、書き始める前に、このワークシートの7つの質問に対する答えを書いてみるようにしている。それによって、文章の目的や方向性などを整理してから、文章の構成を考えるようにしている。このワークシート、そしてこのワークシートを使いながらの講義やワークショップで他の受講生の皆様と話したりした経験が、私の現在に直結している。(それでも私の文章にはいまだにおびただしい問題があるが。。。)
2 その場で即興校正ライブ
私の時は、提出した課題の原稿について、受講生同士で校正し合うのに加え、数人の原稿を受講生全員の前でコウタさんとアシスタントの方(その時は向晴香さん)が校正してくださった。私の原稿も全員の前で校正していただけることになった。何故選ばれたのかは分からない。原稿にちょうどよくつっこみどころがあったのか、受講生の中で数少ない、一応編集やライターを専門にしている人間だったからなのか、もしかすると、この講義の前にあった飲み会でコウタさんに「原稿に赤字が入るととても落ちこんでしまう」と相談したのを覚えていてくださったのか。
みんなの前で結構詳しく、深く指摘をしていただいたけれど、おっしゃっていることが理解できて、それほど落ち込むことはなかった。赤字ならなんでも落ち込む訳ではないこともわかった。向さんの「なぜ書くのかということにもっともっと向き合って」という明るい励ましは今でも時々思い出す。ちなみに、課題の原稿では岐阜市民ジャズビッグバンド・楽市JAZZ楽団を取り上げた。
他にも、この講座を受けてよかったと思う点がたくさん。
・一緒に受講した方々が素敵な方ばかりだった。教室でお話しする中でも刺激を受けたし、何人かの方には、後日取材をお願いしたりもした。
・講座終了後は、卒業生のFacebookグループに招待していただいた。終了後数年経っても、時々卒業生のみを対象としたイベントがあったり、表には公開されない記事の裏話をシェアしていただいたりと、特典を受け続けている。(今回の教室は、開催主体が違うので同様の形になるのかはちょっと分からないのですが。)
・受講の数年後、グリーンズのライター募集に応募して記事の公開まで辿り着けたのも、作文の学校卒業生というご縁があってのことだったのではないかと思う。
市役所にいた身としては、この講座が実現に至るまでには結構大変なプロセスがあったのではないかと想像する。
今年度実施する予算を取るためには、早ければ昨年夏、遅くとも秋にはグリーンズさんに相談して、見積もりを取らなければならない。
また、基本的に市役所の行う契約は入札、つまり金額によって契約相手が決まる。そうではなく「グリーンズさんにやってほしい」ということで一者随意契約を結ぶためには、なぜグリーンズさんなのか、ということを、この事業について詳しい訳ではない、契約担当の課のトップにまで納得させて判を押してもらう必要がある。グリーンズさんにいくら自治体などとのプロジェクトの実績があるといっても、市外、県外のNPOを契約相手に指名する説明をするのは、そう簡単なことではなかっただろう。グリーンズさんを見つける目、説得する熱と行動力を持つ担当の方がいらっしゃったのだろうと思う。それが誰なのかは知らないけれど、こちらの記事に、私が新人時代に同じ部にいた先輩が出ていらっしゃったので参考までに。
シビックプライド醸成の拠点が、ぎふメディアコスモスに誕生。知らなかった岐阜の魅力を市民と協働で発信
ちなみに受講料は、私が受講したときに比べて講座回数は同じで格安。申込は9月30日(金)必着です。申し込みは下記からどうぞ。
「シビックプライド」の思い出と。
10年ちょっと前、市役所の広報に異動したころに時々、移転前の市立図書館の「ブランド」とか「広告」とかの棚から借りてきて読んでいた。広報では「ブランド・情報グループ」の配属になっていたが、「ブランド」ってどういうことなのか、先輩に聞いてもぴんとこなかった。本を読めばわかるという訳でもない気もしたが、小説を借りる時に1、2冊ずつ混ぜて借りてみた。ぴんと来なくてページが進まず、そのまま返すこともよくあったが。
業務や先輩との話を通じて、少しずつ「ブランド」の意味がわかってきた広報3年目のころに出会ったのがこの本だった。
広報の先輩と話したりする中で、「岐阜の人に、岐阜のことを好きになってもらいたい」と思うようになっていた。この本を読んで「こういうこと!こういうことがやりたい!」と思った。先輩にその話をしたりもしたが、それ以上の広がりはなかった。
数年後、岐阜市が「シビックプライド」を打ち出し始め、ぎふメディアコスモスに「シビックプライドプレイス」が設けられたと知って、とても驚いた。あの頃の私には、同じような熱量をもって話せる人がいなかった。もし時代が噛み合っていたとしても、今その中核にいる人たちの仲間に私がなれる訳でもないだろうけれど。
岐阜市の「シビックプライド」についてはこちらから。「人々の誇り・思い・心意気」
「シビックプライドプレイス」を擁し、市民のシビックプライド醸成の拠点施設でもあるメディコスで開かれる今回の講座。チラシを見ると卒業制作は「ブログ「伝えたい岐阜の魅力」」となっている。岐阜を題材に作文を学び、岐阜のことも知る機会になるのだと思う。岐阜の人にとってはもちろん、もしかするとこの講座を目当てに外から岐阜に通う人に、岐阜の魅力を伝えられるという面もあるのかもしれない。