そこに愛はあるのかい?~日本講演新聞

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noteでは特にファンの多い社説をご紹介しています。

1990年代にフジテレビ系列で『ひとつ屋根の下』というドラマが放映されていた。
江口洋介演じる「あんちゃん」の口癖「そこに愛はあるのかい?」は当時の流行語になった。

この台詞がふっと心をよぎる時がある。たとえば、子どもを叱る時。

「おまえは子どものことを思って叱っているのか。感情に任せて怒っているだけではないのか。そこに愛はあるのかい?」、そんなふうにもう一人の自分が囁くのだ。

以前ラジオでコーチングをされている方がこんな話をしていた。

「部下が失敗した時、『何でそうしたんだ?』という聞き方には意味がない。そこには愛がない。今求められるのは理由ではなく再発防止だ。『何か事情があったんだよね?』と聞くのがいい」と。

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昭和の時代に多くの教師に影響を与えた東井義雄(とうい・よしお)という教育者がいる。
東井先生の著書『母のいのち 子のいのち』(探究社=絶版)には「教育とは愛なのだ」と思わせるエピソードが集められている。

大阪の松原春海先生のクラスにとてもやんちゃな少年がいた。

ある日、少年は、松原先生がテストの採点用に使っていた赤インクをこっそり持ち出し、水道水で偽物のジュースやジャムを作って遊んでいた。
そのうち洗っても落ちないほどに手が真っ赤になった。

帰宅すると、その手を見た母親は少年を問い詰めた。

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