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World ID?博報堂とサム・アルトマンが見据える世界

先日のノーベル物理学賞の記事の最後に気になる記事として、博報堂とTools for Humanityの提携に関するニュースリリースを挙げました。

Tools for HumanityとはWorldcoinプロジェクトというサム・アルトマン(OpenAI CEO)が会長を務めるプロジェクトの主要企業らしい。


World IDとは

先程の博報堂さんのニュースリリースを見返してみると、「本プロジェクトに参加することで発行される「World ID」は、オンライン上で自身が人間であることを個人のプライバシーを守りながら証明できるデジタルパスポート」とのことです。ただ、この本プロジェクトであるWorldcoinプロジェクトがわからない。なにか怪しげな雰囲気も漂うそのネーミング。調べ進めると「仮想通貨」とか「人間性」、挙句の果てに「オーブ」といったスピリチュアルなワード。これはどうやら想像したものとは違うなにかきな臭いものなのだろうか、、、調べるのやめて別の記事でも書こうかなと思い始めたところで見つけたオーブのページ。

ガジェットオタクの心をくすぐるどことなく近未来的なルックス。多少調べ始めたのでこのガジェット、ではなくオーブなるものが何かを理解できるまでは調べてみようかなと思い調査続行です。初心に帰り公式ページを見てみましょう。

このページを下までスクロールするとWorld IDの取得方法が書いてあります。
1.World APPをダウンロード
2.人間性を証明(←オーブによる虹彩などの認証)
3.World IDアプリを使用
どうやら2の「人間性を証明」がWorld IDの肝で、そのためにオーブというデバイスで認証する工程が必要とのこと。
要は、オーブがおいてあるショップがあって、そこに直接出向いて、オーブという認証デバイスで「君、人間だね」と認定してもらってようやくWorld IDが取得できるということのようです。
この認証工程をふむことで、World IDは人間が取得したものということが証明できているということです。ボットで作られたIDじゃない。確かにこれはデジタル空間のパスポートと言えるかもしれません。

World IDの目指すところ

Worldcoinのホワイトペーパーを見てみましょう。
https://whitepaper.worldcoin.org/

あまりに長いのでChatGPT 4o with canvasに概要をレポートしてもらいました。

Worldcoinホワイトペーパー概要
1. はじめに
Worldcoinは、グローバルな包括的アイデンティティと金融ネットワークを創出することを目的に設立されました。このネットワークは人類の大部分に所有され、AIの進化に伴い人間とAIを区別するための信頼できるソリューションを提供することを目指しています。また、AIの進化により生み出される経済的な利益を活用することで、ユニバーサル・ベーシック・インカム(UBI)の実現に向けた可能性を示しています。AIによって自動的に生成される利益や富を指し、これを人々に公平に分配することで社会的な平等を促進することを目指しています。

2. Worldcoinのコンポーネント
Worldcoinは以下の主要な要素から成り立っています:
・World ID : プライバシーを保護するデジタルアイデンティティネットワークで、人間であることと唯一無二であることを証明するシステムです。カスタムバイオメトリックデバイス「Orb」を用いて証明します。
・Worldcoinトークン(WLD) : 人間であることの証明に基づき、全ての人が取得できるデジタル通貨です。
・World App : World IDとWorldcoinプロトコルのフロントエンドとして機能するアプリで、ユーザーのWorld ID資格情報を管理します。

3. Proof of Personhoodの必要性
AIが急速に進化する中、オンライン上で人間とボットを区別するための「Proof of Personhood(PoP)」は不可欠なデジタルプリミティブとなっています。これにより、公平なエアドロップやリソースの公正な分配、ボット攻撃の防止、民主的なガバナンスの支援が可能となります。

4. OrbとWorld IDの実装
Worldcoinの「Orb」は、ユーザーの虹彩をスキャンすることにより、人間であることと唯一性を確認するカスタムデバイスです。これにより、デジタル証明「World ID」が登録され、プライバシーを保護しながら第三者に証明を提供することが可能です。

5. アプリケーションとユースケース
・デジタル金融 : 即時で国境を超えた送金が可能で、より安全で透明性のある金融インフラを提供します。
・ボット防止 : ソーシャルメディアなどで人間の証明を行うことで、ボットやスパムを防止します。
・ガバナンス : AIや分散型ガバナンスをより多くの人々が参加できるようにし、平等な決定を支援します。
・ユニバーサル・ベーシック・インカムの道 : AIが生み出す富の公正な分配を通じて、経済的な公平性を促進します。

6. PoPメカニズムの構築ブロック
WorldcoinのPoPメカニズムは、以下の主要な要素を備えています:
・重複防止(Deduplication) : 各ユーザーが一つのIDのみを取得できるようにする。
・認証(Authentication) : 正当なID所有者のみが資格情報を使用できるようにする。
・復旧(Recovery) : IDが紛失または盗難された場合の再登録手段を提供する。

7. バイオメトリクスを活用したPoPの実現
虹彩認証が最も効果的で、安全かつプライバシーを保護しながら人間の唯一性を証明する方法とされています。これに基づき、Worldcoinは「Orb」というカスタムデバイスを開発しました。

8. 将来的な展望と課題
Worldcoinはデジタルアイデンティティと金融インフラを統合し、グローバルな公平性と包括性を実現することを目指しています。現在もPoPメカニズムの改良と拡張に向けた研究が進行中です。

Worldcoin ホワイトペーパーをChatGPT 4o with canvasにより要約

だいぶWorldcoinの目指すところが見えてきて、その中におけるWorld IDの役割が理解できました。AIが生み出す富を人間に再分配する(ユニバーサル・ベーシック・インカム)を目指すプロジェクトがWorldcoinプロジェクトで、World IDは人間であることをデジタル上で証明するシステムということです。AIが生み出した富を人に再分配しようとしているのにAIに再分配しては困ります、ということらしい。

唐突なまとめ

ごめんなさい、力尽きました。ガジェット的にはオーブはかっこいいし、World IDもデジタルパスポートで先進的感醸し出しているし、WorldcoinはAIが生み出す富の再分配で理想郷感すごいし、キラキラしすぎててまぶしくてそしてあまりに門外漢過ぎて疲れてしまいました。
とりあえず、今回のWorld IDを調べて思ったことは、AIは富を生み出す速度を加速させるが、その富が一極集中する可能性、つまり経済格差の拡大に繋がる可能性がある。その格差是正のための仕組みがworldcoinで、その理想(人に富を分配する)を実現させるためのシステムがWorld IDということと理解しました。
AIはよく触るものの仮想通貨とかweb3等からは一定の距離を保って生きてきたので、今回免疫のないところに急に(はからずも)接触してしまい力尽きた次第です。本日はここまで。最後まで読んでいただいた方がいたかどうかわかりませんが、ありがとうございます m(_ _)m

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