流れる涙よ 虹になれ
その日の雨は
重く垂れ込めた 雲の群れが
怒りを吐き出すように とめど無く
激しく大地を打ち続けた
吹き荒れる風に 雲がちぎれ
やがて広がる 果てしない青に
淡く輝く虹が生まれた時
躊躇いもせず 生命のゆりかごが
永遠の眠りへと あなたを誘い(いざない)
祈りをこめて 握りしめた手の温もりは
そのともし火と共に 薄れ
やがて 確信へと変わる
湧き上がる 激しい感情の波は
嗚咽となって 噴き出し
溢れる涙は 流れるままに
紡ぐ言葉さえ 無く…
あの 想い出が始まった日から
幾つか また朝が過ぎ
心の迷路の 扉を開ければ
繰り返す 記憶の波の間から
静々と 旅立ちの あなたは虹の橋わたる
虹の向こうの空は どこまでも 青
時が 明日へと動き始める
約束するよ
もう泣かない事
この生命ある限り
懸命に生きること
……1989.6.12
拙い文章です。サポート頂くことは考えておりませんが お心遣い下さった方へ、心から感謝申し上げます どうかこれからも暖かく見守っていただけますように。