それでもいいのなら

多分忘れることは出来ないんだ

どんなに離れても

記憶が薄れてしまっても

多分自分であなたの思い出を引き寄せてしまうから

あなたから貰ったバレンタインデーのお返しのチョコケーキの空箱

いつも目に届くところにあるし 捨てれないし

元気を出したい時に食べていた中身のチョコケーキだって最後の一個は食べずに冷凍庫に眠っている。

あなたに買って貰ったイヤリングはほとんど着けて歩かないの。

だって壊れたら嫌なの。失くしたら嫌なの。

これ以上

壊したくないよ。失くしたくないよ。

なんでそんなに冷たくするの？

一緒に食べるはずだったウィスキーに合いそうなチョコも

あなたが運転中に飲みやすいように買ったストロー付きのカフェオレも

全部冷たいまま。

もう一回会えればまた前みたいに戻れるのかな？

あの頃とは違うのかな？

あたしに特別な感情を抱いてるから冷たく魅せるんだよね？

あたしはまだあなたを手繰り寄せたい。

あなたを愛していたいんだ。

それでもいいのなら

あなたを好きでいてもいいのなら

どうかもう一度この手を

この冷えきった手を繋いで欲しい。