雪の下の固い蕾
じゃがいもの国に住み始めて4年。なんと5年目に突入してしまった。
期間は区切っていなかったけど、まさか自分がこんなに長くこの土地で生活するなんて思ってもいなかった。
だって、1年のうち半分は雪で寒いし、あったかくなったらシラカバ花粉がすごいし、動物園はあるけど水族館はないし(近々できるらしいけど)、実家に帰るには半日はかかるし、友達はいないし、海には潜れないし(潜れるけど冷たいし)、南の島への直行便は高いし少ないし、あんなに没頭してたはずの楽器を弾くこともなくなったし、家と会社の往復だけの毎日だしで、よくまぁがんばっていることよのぅとたまに自分を遠くからみている。
この2年は特に、中身がないようなスカスカな2年だった。
仕事以外では市内からはほぼ出ず、旅行なんてもってのほか、それこそこんなことになった直後に手に入れたSwitchでオコモリセイカツを続けている。
それもこれもコで始まってナだ終わるあのにっくきウイルスのせい。
なんて。
ウイルスのせいにしておけば罪悪感は少しは薄れるような気がするから言っているだけで、それだって自分次第でなんとでもなったこともたくさんあったはずなのは私にだってわかっているんだ。
仕事はもうすでに行き詰まり。いや、息詰まり。
この先あと20年だかを働くとしたらここじゃない感があるので、未来の足もとをよく考えなくてはならないと思い始めて最終面接まで行ったりもしたけれど、まぁそんなに簡単に色々が進むわけではなくて、というかピンポイント過ぎたんだと思うんだけどとにかくまだ次の一手は決まっていない。
実家の両親のことを考えても、近くにいたいという気持ちは大きくなるばかり。それもウイルスのこともあってちょっとなかなか…なんていうのは言い訳なのはわかっているんだけど。
でも、住むところ働くところを変えるということは、ここにきた目的と離れるということ。転職する=別居ってこと。せっかく大好きな人と毎日一緒にご飯を食べられる生活をしているのにそれを手放すということ。
うーん、本気になれない本当の理由はここだろうか。……だろうな。
理想に近づけるにはどうしたらいいのか、何を準備すべきなのか。
行動に移せるように、今年は考えられる年にしたい。
雪に覆われて今は見えない蕾のように、その時がきたらちゃんと芽をだせるように。
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