2018/09/05 面会の時間
七月のこと
出張や外出が続いていた。いつものように、この日も奏くんが駅まで送ってくれていた。
「九十九里でスケーターが作ってるっていうピーナツバターだけどさ、」
駅へ向かう道を運転しながら話し始めた。そうだ、この前も「気になってる」と話してたな。そのストーリーやこだわり、熱いプレゼンは続く。私が前回の出張に行っている間に、ずいぶんと詳しくなっている。
「へー、そうなんだー」。話を聞きながら、手元のiPhoneでたびたび時間を確認する。一時間に一本の特急。遅れられない。