自己紹介:「キャタピラスープの1000日」
「忘れないで。わたしを忘れないで、置いていかないで。」
その声は、たしかに聞こえたのだ。
はじめは、午前中の明るい日差しのなかで。
つぎは、その夜。温かなお風呂のお湯のなかで。
それは、「あの頃のわたし」の声だった。
悲嘆の日々を記すこと
2018年の夏。最愛の夫が、あちらの世界に旅立った。
出会いからずっと一緒だった10年の「私たち」の日々は突然終わりを迎えて、真っ暗闇の、いわゆる「悲嘆の日々」が始まった。
「死」は遠かった。なのに突然目の前に降ってきて、そこら中