楽しい勉強
こんばんは、miwakoです。
今日は友人の質問から次々と疑問が沸いて学習を楽しんだ話を書きます。
友人から「どうして『誘拐』は英語で”kidnap”って言うの?」って聞かれ、えーと? それはね、、、、ん?はて?なんだろう?
「kid『子ども』+nap『昼寝する・うたたねする』」の造語で
うたたねしているうちに子どもが連れ去られてしまったとか、そういうことなのだろうか、、、(まさかね)などと思い調べてみると、
napは(もちろん昼寝のことではなく)、nab『~を盗む、かっさらう、ひったくる」がnapに変化した形ということでした。
友人と別れてからも、なんとなく気になり調べなおしてみると、
元々は盗賊の隠語で、「(名)子ども」+「(動)ひったくる」の造語。
おそらくnab「ひったくる」がnapに変化したものだろうが、
ひょっとしたら、kidnapperからのback-formation 「逆成語」かもしれない。
へーーーー、そうなんだ。
ついでにback-formation「逆成語」も調べてみると
back-formation 「逆成語」とは:
「普通の派生語とは逆の手順で派生語を作ること」で、既存の単語をまるで派生した単語のように見なして、その単語を元に基本的と思われる形の言葉を新しく作るってことらしい。
つまり、一般的には、kidnapに接尾辞のerがついてkidnapperと派生するものだけど、ここでは、”kidnapper”「(名)誘拐犯」の単語が先で、”kidnap”「(動)誘拐する」があと。恐らく、kidnapperのerが接尾辞のように思われて(実際そうだったかもしれないけど)、その接尾辞を取り除くことで、kidnapという基本形っぽい単語が作られたってことみたい。
他にも英語のback-formation「逆成語」の例としては、burglar 「強盗」→burgle 「強盗を働く」や editor「編集者」→ edit「編集する」、sightseeing 「観光」→sightsee「見物する」などがあるそうです。
動作をする者を表す接尾辞(とみなされた)-er, -or, -ar,や~ingを取り除く逆成が多いんだそう。
ここで日本語にも同じ現象があるのかなと思って調べてみると、日本語の逆成の例は、英語ほどは多くないそうですが、
「(名)もくろみ」→「(動)もくろむ」や「(名)たそがれ」→「(動)たそがれる」があるそう。
「もくろむ」から「もくろみ」や「たそがれる」から「たそがれ」が
派生したように見えるけど、実際は、あたかも元々の基本形に見える動詞のほうがあとからできたということらしいです。
なんでこんな現象が起きるのかなと思ったけど、まあ、はっきりは分からないけど、いくらその単語がもともと先に存在してたといっても、接尾辞っぽいものが語尾についていると、なんとなく基本形ではなく派生語のような気になって、昔の人もおさまりが悪かったのかもしれないな、と思いました。やはりシンプルな基本形があったほうが人は落ち着くのかもしれませんね。
なんて考えながら、
友人の質問のおかげで、疑問が次々と沸いてきて、夢中でいろいろ調べちゃった。こんな風に自分の疑問を次々と追いかけて、へー、とか、ほー、とか言いながら、どんどん調べていく時間、時間を忘れて没頭しちゃう、この勉強の時間がすごく楽しくて、大好き。
質問してくれた友人、ほんとうにありがとう!