表現してないと死ぬ
心も体も強くないと思っていた。だから病むのだと。
でももしかしたら、わたしは強烈な自我を持ちすぎているのかもしれない。そう思ったのは、文章を書くことを辞めた時に襲ってきた不調だ。
もう何も浮かばない。
もう何も表現する気持ちなれない。
そう思って、自分の中にあるものをアウトプットすることを辞めてみたのだ。なのに、その先にあったのはインプットの地獄だった。
雪崩のように数限りなく心の中に入ってくる情報。その全てが自分ではない誰かの考えや想いだ。
中には共感するものやありがたく参考にさせてもらうものもあるけれど、ほとんどが「今のわたしに特別必要なもの」ではないことが多いと気づく。
不満が高まり不安になる。いく先を塞がれたようで胸が苦しくなる。食事も喉を通らず、色々やる気が落ちる。そして最終的に免疫が落ちて風邪をひく。
その最悪な状態が現在なわけだが、この地点で何か書き留めておきたいと思った。
これまで、表現というのは誰かのためにするもので、誰かを気分良くさせなくてはという変なマイルールがあった。でもそういう規則は実はない。自分の心地よさを表現しても、嫌な気分になる人もいるかもしれない。そう考えたら、誰かを気分良くさせる絶対的な表現なんかないと思う。
誰かの考えに染まって、そうだねーとグループを組んで分かち合うというのも性に合わないのがわかった。協調性がないというか、自分勝手というか……そういう人間なのだ、わたしは。
でもそれでいい。もう自分をジャッジするのをやめよう。ジャッジされることを求めるのもやめよう。
そう思ったら浅くなっていた呼吸が少し深くなった。
表現してないと死ぬのか、わたしは……と思った。