![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/78405761/rectangle_large_type_2_c2c0f995eb6ee908685962122fc450ee.png?width=1200)
21. これまでで1番のチャレンジ
これまでで1番のチャレンジは「断酒」です。
社会保険労務士開業とか、フルマラソン挑戦とか「動的」なチャレンジよりも、習慣になった飲酒をやめる「静的」なチャレンジが大変でした。
お酒との出会い
わたしがお酒を飲み始めたのは20歳のとき。
父親が営業マンで、お中元やお歳暮で山のようにビールや日本酒をいただいていました。
家にお客さんが来ることも多く、日常的に自宅にお酒がありました。
20歳になってお酒を飲むようになり、程なくして毎日飲むようになりました。
お酒はコミュニケーションツールとして有効だと信じていたし、若い女性がお酒を飲めると喜ばれるので、飲み会は断らないようにしていました。
わたしの場合まずかったのは、メンタルの不安定さや不眠の解消にお酒を使うようになってしまったことです。
あとから知ったことですが、お酒自体がメンタルを不調にさせます。
不安や人見知りの解消のつもりが、かえってメンタル不調を増幅させてしまっていたのです。
依存症?
就職した頃から、お酒なしでは眠れない依存の一歩手前になりました。
飲んでるうちにお酒に強くなった気がして家で毎日飲んでいましたが、色々な問題が起きてきました。
・γGTPなど肝臓の数値が悪くなりました。
・お酒の席での暴言などで人間関係が壊れました。
・二日酔いで約束や仕事の始業時刻に行けなかったりすることが起きました。
「アルコール依存症チェック判定」みたいなのをやると「治療が必要なレベル」と判定されました。
それでも、わたしはまだあまり危機感を持っていませんでした。
「このくらい誰でもあること」
お酒の問題はあっても、プラス面が多いのだから飲み続けて良いのだと信じ切っていました。
節酒を試みるが…
何度か節酒しようとしたり、休肝日を作ろうとしたこともありました。
すると、不眠や発汗、頭痛などの離脱症状が出てしまって続きませんでした。
また、人間関係の構築にお酒が深く入り込んでいたので、飲み会に誘われる機会も多く、お酒をやめると伝えると「なんで?」という反応になるのでなかなかやめられませんでした。
また、日々の行動パターンに「お酒を買いにいく」が入ってしまっているので、スーパーでカゴにお酒を入れる習慣を崩すことができませんでした。
冗談じゃなく、勝手に手がお酒をカゴに入れてるのです。
結局お酒の誘惑に勝てず、習慣飲酒に戻ってしまいました。
断酒
完全にお酒をやめたのは2020年12月5日です。
血圧や肝臓の数値が悪くなって、運動や食生活では解消できなくなったことと、社労士開業して、身体に良くないことはなるべく排除しようと思ったことがきっかけでした。
根強く習慣化した飲酒をやめるには、考え方を変えるしかありませんでした。
・お酒は生活に必須なものではない
・お酒がないと人と話せないなんて幻想だ
・お酒なしでは付き合えない人と、お酒があっても身のある話などできない
・お酒は体や心に影響を及ぼす
・お酒はわたしには悪いほうに出ることが多いみたい
初めはやはり離脱症状が出ました。
身体に出る症状のほかに、心の抑鬱症状にも悩まされました。
これが断酒に挫折する大きな理由の一つですし、アルコールの怖さですね。
以前のように挫折せずに済んだのは、
・ちょうど引越し直後で飲み会などもなく、お酒と距離を置きやすかった
・持病の喘息の調子が悪くなって、数日ごとに採血していたので、血液や血圧の数値がぐんぐん良くなるのを実感できた
・Twitterに断酒専用アカウントを作って、断種したい人と励まし合うことができた
という、いくつかの幸運がありました。
今、お酒をやめて一年半くらいになります。
もう一滴も飲んでいません。
はじめは初対面の方に「お酒飲めます?」と聞かれて、「飲めない」と答えると相手の期待に応えられないようで落ち込みました。
「おいしい料理とお酒」というお店をみると、「あー飲めたらなあ」と思いました。
実家の親に「飲めないなんてもったいない」と説教されて閉口しました。
それでも、お酒をやめてよかったと思います。
なによりも体調に不安がなくなりました。
眠れない日や落ち込んだ日も、引きずらなくなりました。
体調やメンタルの不調が、お酒のせいなのか他の要因なのか分からなかったのが分かるようになり、自分と向き合えるようになりました。
お酒をやめて、何もかもうまくいくわけではないけど心身ともに健康に近づけて、少し充実した生活を送れるようになった気がします。
20年間、依存してきたお酒をやめたこと。
これがわたしの1番のチャレンジです。