源氏物語 八帖 花宴『シロクマ文芸部』
朧月夜に似るものぞなき
この言葉とともに現れたのが弘徽殿女御の妹にして右大臣の六の君 (六番目の娘)
別に有明君、尚侍君とも呼ばれ、上の文言ゆえに朧月夜とも呼ばれるようになります
こちらの姫君、かなり高貴な生れなのですが自由奔放が過ぎます
そして当時の女性としてはかなり珍しい発展家であります
姉であり桐壺帝の妃である弘徽殿女御が産んだ東宮 (後の朱雀帝) の女御に入内する予定だったにもかかわらず、偶然であるとはいえ光源氏と関係を持ってしまい、のちに事が発覚したために入内が取り止めになるという失態を演じてしまいます。
右大臣は光源氏と六の君を結婚させることも考えますが、弘徽殿女御と光源氏は犬猿の仲、実現することはありませんでした。
さらに発展家の姫は自由奔放に活動します。
家柄の良さはさほど関係なく、その美貌と華やかさ、そして教養の高さから帝 (朱雀帝) の寵愛を一身に受けているのに、光源氏との逢瀬、密会も続けていたそうです。
そして詰めが甘いのかガードが緩いのか、またしてもバレてしまい、帝は鷹揚に事を治めますが、我慢ならないのは右大臣と弘徽殿の大后。
結果として光源氏は都を追われ須磨へ流されてしまいます。
光源氏が都に復帰したのちも度々関係を持ったそうですが、最終的には光源氏にも告げず出家し物語からは消えてしまいます。
恋多き姫は果たして幸せだったのでしょうか?
今週も参加させていただきます
小牧幸助さま よろしくお願いいたします
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