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小人の旅だより(5) アルタムーラ 原人とパンの町

マテーラとバーリの間にアルタムーラという町があります。今回は時間がなくて訪ねることができなかったのですが、なんだか面白そうな町だという印象を持って帰って来ました。
上の写真は、バーリの空港にあったアルタムーラの町の宣伝ですが、「15万年前に生きていた、ネアンデルタール人の中でも最も古いとされているアルタムール・マン」と書いてあります。(そうか、私がドイツで時々仕事途中に通るネアンデルタールが最古ではないんですね。)アルタムーラは、世界史に出てくる世界最古の壁画のあるアルタミラに音がよく似ているけれど、アルタミラはスペインにあります。アルタムーラにはなかなか評判のいい博物館があるらしいです。ドイツのネアンデルタールはもちろん、北イタリアのボルツァーノのエッツィー(ネアンデルタール人ではありません)も見たし、原人シリーズでぜひ行って見たいものです。

空港にある、この大きな広告の下にはパン屋さんというかバールがあります。イタリア人の友人、ローマ近郊の人も北イタリアの人も、アルタムーラの話をすると必ず「パンが有名だよね」と言っていました。全国的に有名みたいです。世界的にも?

なら、南イタリアの旅行の締め括りにやはりパンを食べるべき、と思って、一つ選びました。パンと言うか、お菓子ですが。これはtette di monacaという菓子パンというかお菓子で、アルタムーラの名物なのだそうです。でも、注文するのがやや恥ずかしかったです。というのも「修道女のオッパイ」という意味なのですから。フワフワと柔らかくて、甘くて、中にレモン風味のカスタードクリームが入っていて、美味しかったですよ。monacaが「修道女」を意味します。修道院で作っていたから、とか単にパン屋さんが一眼を引くためにこんな名前をつけたとか、名前の由来のはっきりしたところは不明らしいです。因みに、日本の最中の語源なのか?と驚きましたが、ググってみると、最中は平安時代からの言葉だと書いてありました。修道女や尼僧とは全く関係がない。

アルタムーラは15万年前から人類が住んでいた形跡があったり、パンの都であったり、さらに(4)でも書いた中世のスター、フェデリコ2世が商業的要所として町の作りを大きく改変したとか、色々あって、ただ通過するだけでは惜しい町でした。

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