放射能怪獣
「放射能怪獣」は1982年のビデオ作品です。テレビニュースの形式を取った作品で、ニュースキャスターが、広島の地元紙中国新聞で連載されたいた被爆星人についての連載を読み上げていくものでした。当時の中国新聞で「ウルトラセブン」のいわゆる12話問題(ウルトラセブン12話については安藤健二著「封印作品の謎」が詳しい)について取り上げた連載があり、その記事内容を備忘録のように読み上げていく内容でした。中国新聞の連載そのものは「スペル星人」に始まり、ゴジラや1950年代のやたら放射能で巨大化するA.I.Pやバード・I・ゴードン作品等のアメリカ映画や放射能でヒーローになるスパイダーマンやファンタスティックフォー等のアメコミヒーローに石ノ森章太郎(石森章太郎時代の怪獣もの漫画)や桑田次郎や水木しげるどころか、日野日出志が月刊Pekeで連載した「愛しのモンスター(単行本収録時に「恐怖のモンスター」に改題)」なんてマイナー作品まで取り上げる等、多方面の放射能によって突然変異を起こす作品に対して批判的な内容でした。さらに中国新聞は広島の二つの被団協や原水禁原水協にも意見を求め掲載していました。当時このビデオを見て広島市立中央図書館に該当記事をコピーしようと中国新聞縮刷版を求めて訪問しましたが当該部分の記事が切り取られていて読めなかったことを思い出します。それどころかスペル星人問題発生当時の記事も切り抜かれてしまっていました。