頭多数
「頭多数」は「トータス」と読みます。中国新聞に夕刊があった頃の1980年代に、その夕刊の文化欄で四コママンガを描いたりコラムを書いたりしていた広島大学の文化サークルの集団が中国新聞に週一回の連載を持っていました。内容は東京や大阪の若者文化の焼き直しでしたが、それなりに面白いものでした。頭多数の由来は「船頭多くして船山に上る」です。多くのサークルメンバーによって記事が書かれていたようです。今となっては内容も確認できませんが、憶えている四コママンガは衣笠祥雄を主人公にしたもので
1コマ目(デッドボールを受ける衣笠)
2コマ目(「オレの記録はこれだけなんだ」と出場を古葉監督に訴える衣笠)
3コマ目(さらにデッドボールを受ける衣笠)
4コマ目(もうボロボロでも古葉監督に出場を訴える衣笠)
といった内容で、今となっては何が面白いのかと思われるでしょうが、衣笠の連続試合出場と怪我のことは、1984年公開の映画「プロ野球を10倍楽しく見る方法PART2」でも2回裏のアニメパートで衣笠役に内海賢二を迎え「しかしオレは出たね試合に」と怪我をしても連続出場する姿をギャグにしていましたから(偉大なキヌガサをラオウ風の声で演じていて、それが一転則巻千兵衛なギャグ声に変わる)、当時は「怪我をしても連続試合出場する衣笠」はギャグの対象だったのでしょう。