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「 杜 」という字
2021年9月26日、僕の人生で歴史的なことが起こりました。
19時13分に、大阪の高槻病院で、第一子の息子が誕生しました。
名前はどうしようかと、長い間悩みました。
悩んだ末に、悠杜 ( ゆうと )という名前にすることにしました。
でも、彼の人生の根幹となる名前です。
字数など、気になることもあったので、息子が誕生した2日後に、
京都市の清明( せいめい )神社へ参拝に行きました。
平安時代に活躍した陰陽師、安倍 晴明( あべの せいめい )の屋敷があった所で、その界隈では非常に尊崇を受けている神社です。
境内は、すごく広いわけではないけど掃き清められていて、じつによい雰囲気でした。
参道沿いには、安倍晴明ファンが泣いて喜ぶようなグッズが目白押しの売店もありました。
そして驚いたことに、ここは安倍 晴明の屋敷跡であるだけでなく、千 利休の屋敷跡でもあるようです。
その歴史を物語るように、井戸もありました。
本殿の前には、書院造の建物があって、
桔梗( ききょう )が花を咲かせていました。
本殿の前には、
安倍 晴明の銅像がありました。
なぜ、この神社へ参拝に来たのかというと、ここで姓名判断をしてもらうためでした。
悠杜、この名前はいかがなものなのか、宮司さんに直接ご判断をいただきました。
午前中に申請をして、午後15時に、僕の父親と二人で結果を伺いに行きました。
僕の顔を見るなり、宮司さんは、
「 杜という漢字は閉じている状態をあらわしています。そのため、名前に用いられることは、あまりお薦めできません。 」と言われました。
杜という存在に僕は今までそのような感覚を持ったことがなかったので、その言葉は、大ショック!!!でした・・・。
ただ、よくよく考えてみると、
杜の中では動きまわることができにくい。空が見えなくて、草木も繁茂している。
ということから、杜は「 閉じている 」という状況を示す漢字になったような気もしてきました。
杜・森・至上主義人間みたいな僕にとっては、非常に大きな学びでした。
宮司さんからいただいた、好ましい名前の候補は、
こちらでした。
僕の父親は「 賢佑( けんすけ ) 」といいます。
じつは以前から、その一文字をいただくこと、そして「 佑 」という字は、助けるという意味があるということ。このことから、悠ではなくて、佑の方が良いかも・・・とも思っていました。
問題の「 杜 」は、「 斗 」の方が好ましいということでした。
僕は陰陽道を、日常ではほとんど意識することなく生きてきましたが、
陰陽道で重要な位置を占めている北斗七星の中の斗という文字を、清明神社さんからご提案いただけたということは、なんだか小さいことではないな・・・と思いました。
そして「 斗 」という漢字は、柄杓( ひしゃく )を意味する。とのことです。
「 佑斗 」
この漢字を眺めていると、まるで水が流れるような、清々しい感覚を覚えました。
悠久の杜、「 悠杜 」
ではなく、
僕の父親の一文字をいただいて、柄杓を助ける。という意味もある「 佑斗 」
この方が良いと思い、息子の名前を「 佑斗 」とすることにしました。
柄杓のような確実な営みに、僕は惹かれます。
「小さなことからコツコツと」と目をぎょろつかせて言う西川きよし師匠の声が聞こえてくるようですし、村上春樹の作品に出てくる主人公たちのような気もしています。
三浦 佑斗
産まれてきてくれて、ほんとうに、ありがとう。
( この男性は、僕の父親、賢佑です。笑 )
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