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【すっぱいチェリーたち🍒】スピンオフ小郷オーエンの恋#5

もう、クリスマスじゃん!!

あっという間に、
聖なる夜がやってきます。

こんなときに外せないのは、
もちろん、うりもさんの名物企画🤣

「すっぱいチェリーたち🍒」


「すっぱければすっぱいほど輝く」を求めて
あまたの登場キャラクターが
甘酸っぱい学園ラブコメディを展開する当企画。

ほかnoteさんもラストスパートへ向けて
すっぱい物語を投稿されていますよ♪


マガジンはコチラ☟

本作品のプロローグはコチラ☟


わたしもほかnoterさんに負けじと
小郷オーエンの恋の行方について
絶賛、続きを投稿してまいります✨


前回の続き☟

・エピソード1
【すっぱいチェリーたち🍒】スピンオフ小郷オーエンの恋

・エピソード2
【すっぱいチェリーたち🍒】スピンオフ小郷オーエンの恋#2

・エピソード3
【すっぱいチェリーたち🍒】スピンオフ小郷オーエンの恋#3

・エピソード4
【すっぱいチェリーたち🍒】スピンオフ小郷オーエンの恋#4

ぜひとも、最後まで
お付き合いください😆




彩子
「オーエン、記録良かったみたいじゃん!
 とくに50m走は、前回とくらべて
 がんばったんちゃうの?」

彩子は、小郷のスポーツテストの結果を
チラ見して言う。

小郷
「たまたま、追い風だったかもね」

彩子
「そう?」

彩子は、小郷が終始にやにやしているのを
見逃していなかった。

いま、この瞬間も。
あのときのスポーツテストの日も。

こういうときの彩子の直感は、
日本一、いや世界一といっていいほど優れている。

垣野先生も彩子の直観力には、
一役買っているほどだ。

彩子
「まぁ…、おおかた恋のパワーってやつよね」

ぼそりと言うもんだから、小郷は聞き逃す。

小郷
「なに?なんか言った??」

彩子
「いや、なにも~、お気になさらず~♪
 わたしはわたしで忙しいんだから。
 羊の声マネを会得しなきゃだし、
 バンドの練習も重なってるのよ」

小郷
「バンドの練習はともかく、羊の声マネって
 需要あるの?」

彩子
「知らないわよ!わたしに聞かないで!
 世間は求めてるのよ!!」

小郷
「それって、答えになってないよ…
 まぁ、いいか」



体育の先生
「よ~し、これで全員分、いきわたったか~。
 今回の結果で各々の基礎体力ってもんが
 あらためて再確認できたと思う。
 今年のスポーツテストは、今回の分で終わりだ。
 来年は、3年生になってから5月にある予定だ。
 それまで、足りなかった部分を復習して
 次回に役立てるように!

 おっと!残り20分ほどか…
 先生は退出するから、残りの時間は自学自習しとけよ!」

生徒たち
「は~い♪」


先生の退出後に机に向かう人なんていない。
それぞれが結果を見せびらかすまいと大移動する。


保志田
「吉田~♪
 結果、どうだった?」

吉田
「ん~っ、まぁまぁかな。
 自分としてはチカラの筋力よりも
 お笑いの筋力が欲しいよ」

保志田
「吉田らしいな~。
 そういや、話、変わるけど、
 今度ある”クリリスマ会”は順当にいってる?」

吉田
「あ~ね、例の催し物ね。
 おぅ、順当に準備は進んでるよ。
 おれらはバンドがメインやからな。
 みんなにひと夏ならぬひと冬の思い出を
 たくさん作ってもらわんとな」

保志田
「さすが、学級委員長!!
 おれらのクラスは吉田がいないと
 回らんのよ」

吉田
「だろ~😁」



後ろの席で聞いていた小郷が、
ふたりの会話に入り込む。

小郷
「ねぇねぇ、クリリリスマ会って、なに?」

保志田
「クリリスマ会な!
 ”リ”がひとつ多いよ、オーエン」

小郷
「あっごめん」

吉田
「クリリスマ会ってのは、クリスマスにちなんで
 楽しい思い出を作りましょう♪ていう催しもの。
 子供の頃にやってたやん?
 プレゼント交換だったり、
 クリスマスっぽい美味しいものをみんなで食べたり…
 まぁ、うちらは学生やから、もっと別の目的もあるけどな」

小郷
「へぇ~、楽しそう。
 自分、そういう経験ないから」

吉田
「そうやったん?
 だったら、小郷も参加してクリリスマ会を
 おおいに盛り上げてほしいわ」

小郷
「自分でよければ」

吉田
「決まりやな。
 じゃ、フィーリングカップルにエントリーってことで。
 がんばりや」

小郷
「えっ!!
 フィーリングカップル!?
 聞いてないよ!!」

吉田
「大丈夫、大丈夫!
 とりあえず、そこにいればいいから。
 オーエン!いきおいが大事なんやぞ😆」

小郷
「そういう問題かな…」

保志田
「そうそう、吉田のいうとおりや。
 おれかて、バンドもアルバイトもいきおいで
 どうにかしてきた一面、あるからな。
 オーエン!ファイトや!」


小郷の頭の上には、なんとも
”釈然としない気持ち”だけがのっかっている。





吉田
「おっと、聞き忘れてた!
 オーエン!」

小郷
「なに?」

吉田
「エントリーするにあたって、
 相手を立候補してほしいんやけど…
 この人!っていう人、おる??」

小郷
「えっ!!」

吉田
「おっ!その顔ぶり、だれかしらいるな!
 だれや!教えてくれよ!」

小郷は、一段と険しい顔で吉田のほうを向かずに
反対側へ顔面を向ける。

小郷
「いやや、教えない!」

吉田
「えぇぇーーーっ!せっかくのチャンスやん!
 見てみ!宇利なんて、チャンスっぽいチャンスじゃなくても
 勝手に大チャンスにして動きまくっとるぞ」

小郷
「あれは、ただの恋バカや」

吉田
「きびしいの~(笑)」


すると、こっそり
聴き耳を立てていた女子生徒がひとり。

彩子である。

やはり、直観力の女、彩子。

こうした場面を逃すまいと
ぬるりと二人の会話に入ってきた。

彩子
「なになに?フィーリングカップルの話し??」

小郷は、またもやめんどくさそうな顔で返事をする。

小郷
「そう…、自分が勝手にエントリーされてる話し」

吉田
「いやいや、えぇ機会やと思ってな~」

彩子
「ふ~ん、でも、フィーリングカップルなら
 相手が必要なんじゃない?
 小郷の相手は決まってるの??」

吉田
「それが教えてくれんのよ!
 恥ずかしいのか、プライドが高いのか…」

彩子は吉田の言葉を聞いたと同時に
悪い顔をする。

いや、名案だといった顔とでも言っておこうか。

彩子
「えっ!教えてくれないの!?
 小郷の相手は決まってるじゃん!!
 3年の千世子さんでしょ?」

小郷はギョッとする。

「なんで知ってるの?」という顔で全力で
彩子をにらみ返す。

彩子
「やめてよ~、そんなに嬉しそうな顔をしないでよ。
 分かってる、分かってる。言いたいことは伝わってるよ。
 吉田!小郷の相手は”千世子さん”よ。
 千世子さんをエントリーしといてよ!!」

吉田
「なんと、あの運動神経バツグンで
 ひときわ美貌で有名な千世子さんかい!!
 オーエン、やるな!」

彩子は、小郷のほうを向いて
グッと親指を立てた。

小郷は「なにも分かってないよ」と顔に出すも、
内心はニヤニヤしていた。

まさか、不幸中の幸いだろうか
千世子さんと一緒にクリスマスの催し物で
フィーリングカップルに参加できようとは…


さてさて、
どういった結果になるのだろうか。

小郷の想いが千世子さんに届くのだろうか。

聖なる夜が
いま、始まろうとしている。








小郷の恋の相手、千世子さんは
コチラの方です🙇‍♂️


千世さん、あと少しばかり
お付き合いください。

宜しくお願いします。

では、また。
失礼します。

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