遠征装備、慎重に点検
本記事は2008年2月16日に日経新聞夕刊に掲載されたものを修正加筆したものです。
凍てつくような空気が酸素マスクとゴーグルの間の頬を刺す。ピッケルをつく動作とステップをリズムよく動かしながら、なるべく効率よく登ろうとするが足元の雪は新しくもろい。表面はクラスト状になっていて慎重に足を出さなければ容易に踏み抜いてしまう。
視界はゴーグル越しに自分のヘッドライトが放つ光の輪の範囲だけ。上を見上げると雪の壁は星空まで続いているようだ。ここはチョモランマ…ではなく札幌のテイネハイ