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【自然農法】わら一本の革命 から学ぶ
福岡正信さんの本を読んだ。
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自然農法の本と思って読み始めた。
読み進めると、人として地球に生きる生物として大切なことがたくさん書いてあった。
今の社会への警告かと思うような内容なのだが、初版が1983年。
40年前に読んでいたらもう少し違った人生を送っていたかもしれない。
私が無肥料栽培の畑を始めてまだたった5年。
残りの人生は自然と向き合って生きたい。
あとがきのこと
真っ先にあとがきの事を書くとか何?って感じだけど、あとがきに書かれていた詩がホントにその通りすぎて紹介したい。
人類文明の遠心的な発達は極限に達した
このまま膨張し崩壊してゆくか
反転して救心的に収縮するか
滅亡か 復活か 岐路に立つ人間
足もとの大地は崩れ始め 天も暗くなった
肉体の崩壊が医学の混乱をまねき
精神の分裂が教育の昏迷となり
社会の不安が道徳の荒廃につながる
これでよいのか
---中略---
こんな書き出しから始まる。
中間部も抜粋。
瀬戸の海が石油で汚染され
養殖ハマチが全滅した
漁夫が激怒したが 考えてみると
魚をとる網が石油製品になり
船をガソリンで走らすようになって
漁獲量が急増したが翌年から
魚が急減して養殖漁業にきりかえた
---中略---
工場におしかけると
工場の排水より農民の化学肥料や農薬が河に流れ込み赤潮の原因になっているのだ
なぜ百姓を責めないのかと開きなおる
農民のところに行けば米が減産してもよいのかという
これはまだ途中でもう少し続く。
40年前も今も同じじゃないだろうか。
自分のやっていることはさておき、人のせいにする。
それぞれの人が向き合わずに人のせいにして他人事。
この本を手にしたら「あとがき」から読み始めてほしい。
自然農法のこと
この本に書いてある自然農法の四大原則は次の通り。
1.不耕起
2.無肥料
3.無農薬
4.無除草
私が無肥料栽培で自然農法の畑を始める時、岡元よりたかさんの本を参考にして始めた。
1の不耕起は出来てなくて畝を作っていて、2と3は実行中。
4の無除草は市民菜園を借りてるので、草が生えていると他の方から苦情がくるため根っこを残してハサミでチョキチョキカットしている。
作る野菜はみんな普通に育つし美味しい。
今度からは不耕起も取り入れてみようと思う。
市民菜園を借りている人は農薬は使ってないけど、ほとんどの人が有機肥料を使っている。
使わないと育たないと思って疑ってもないから。
思考停止してしまってると思う。
農家がやらないわけ
実際に無農薬、無肥料、農機具を使わない無公害の食品を作ることは可能なのになぜ出来ないのか。
肥料と農薬と農機具を売って繁栄してる農協が潰れるから...
化学肥料や農薬が土壌をダメにするだけでなく海の汚染にも加担していることも分かっているのだから、そこは農協の在り方を考え直した方がいいと思う。
でも出来ないのはそこも思考停止なのだろうか。
大きな組織を変えていくには時間がかかるのか、時間をかけても変えられないのか、人の欲が変えさせないのか...
食品公害のこと
公害は消費者が加速させている。
まだみかんの季節でもないのに早く店に並べると高く売れる。
旬ではないみかんを早く出荷するために
カラーリング、人工甘味料散布もされているらしい。
大小選別のためにベルトの上を果物が転がされるので汚れや傷がつく。
腐りにくくするために防腐剤がかけられ、着色剤が吹き付けられ、ツヤを出すためにパラフィン溶液が吹き付けられロウがひかれる。
何日もの間、採りたての果物のように見えるようにして販売するために、収穫直前から口に入るまでに5〜6種類の薬が使われている現実。
少しでもきれいなもの大きなもの、季節を先取りしたものを買おうとする消費者が農家を追い込んでいるのだと。
旬の野菜や果物をその季節に食べるのが自然だし、大きさが不揃いのものでもなんの問題もない。
遠くから箱に詰めて運ぼうとするから同じサイズのものが求められる。
作る労力は同じなのに規格外のものはお金にならないのでは農家の人が大変すぎる。
地産地消でまかなえるものはそうすればいいだけの話なのに。
日本人は何を食べるべきなのか
自国で採れる作物、川や浅瀬、近海で獲れる魚をメインに!
遠方に行かなければ獲れない魚や輸入しないと食べられないフルーツを食べる必要があるのか。
農水省の役人はこのことを知る努力をすればいいと書いてあって、それは消費者も知った方がいいなと思った。
日本の風土気候で出来るものを追究してみることが大切。
それが日本人の身体に合ってるということだろうから。
最近になってグルテンフリーが言われるようになってきたけど、知り合いにも小麦をやめて体調良くなった人は多い。
自分はというと、自然食品の摂取を心がけてはいるもののなかなか小麦をやめるところまではいけず...
少しずつ減らす程度。スイーツを断てる日が来るのかどうかが鍵だw
日本の風土気候で出来るものといえば木も同じ。
ウッドショックも『安ければいい』と外国産の木に頼っているから影響されるのであって、日本の森林資源を大切に育てることにシフトしていけば問題なくなるのではないだろうか。
今のままでは農業だけではなく林業も先がない。
ホントに人間て何をやってるんだろう。
最後に
世の中、欲深い人間が増えれば変な方向に進んでいくのは間違いないけど、自分の意見を持たずに流される人たちがその流れを加速させているのは間違いない。
コロナ禍でそれが露呈したと思う。
今私たちに出来ることは、自分1人だけがやってもしょうがないと諦めるのではなく、個々が自分のできる範囲で考えて出来ることをやり続けることではないだろうか。
自分の言いたいことが友達にすら伝わってないなと感じることも多い。
それでも自分が出来ることはやり続けていこうと思う。
本に書かれてた3つの道の③を目指して暮らす。
①雨が降るといって洪水を心配し、晴天になると旱魃(かんばつ)がくると嘆く小人の道
②晴れて耕し、雨降れば書を読む。晴耕雨読、心耳に従う大人の道
③雨降ってよし、晴れてよし、雲の上は青空、晴雨共に青天と笑う超人の道
何でも笑い飛ばしてゆるく丁寧に暮らす超人!
カッコいいんじゃない?w