「おっさんずラブ」という中毒性のある病。

いつの間にか、こんなに好きになっていて、
いつの間にか、忘れられなくて。
気がついたら、このドラマに恋をしていた。

たかが恋愛ドラマ、されど恋愛ドラマ。
侮らないほうがいい。
「おっさんずラブ」の最終回を観終わって、辿り着いた私の答え。

最初は番宣のPR動画だった。
それは見間違うことない、商業BLの香りがぷんぷんするそれではないかとピンときた。
腐女子の勘である。ただ、私は腐女子を離れ20年近く経っていて、その勘というのはイマイチ正確かどうかは怪しかったが、観て損は無いはずだ!と思った。

そして、観るポイントに、
主役が田中圭だったということ。これに尽きる。
て、実は当時まで彼の作品をそこまでしっかり観ていなかったし、
俳優田中圭という人物を知り得ていなかった。
ただ、顔だけはどストライクという邪な思いもあった。

いざドラマを観てみたら、衝撃のシーンとパワーワードの宝庫で、
コメディなのに、中身はとても真剣な王道恋愛ものだった。
まさか、おっさん同士でこれをやるとは!!という驚きと、イケメンのラブシーンは私の心を鷲掴みにして離さなかった。
そしていとも簡単に、私を腐に引きずり下ろしてしまったのだ。

なんとも罪深い作品なのだろう。

ストーリー云々を敢えてここで説明はしない。
だって、これ読んでくれる方ってきっと「おっさんずラブ」の事は知ってるだろうし、
ここまで注目を浴びたなら、ストーリーをどこかで目にすることもあるだろうから。

物心がついてから現在まで、数々のドラマを観てきたけれど、
一貫して言えるのは、私はこれまでに主人公推しで感情移入した作品がなかった。
以前、「踊る大捜査線」という社会現象を起こした作品があったけど、
それでも、私は青島でなく室井だった。
主人公が注目されることは当然という、ちょっとした偏見というものがあったのもしれないけど。

それが今度はどうだろう?
皆がこぞって、「まきまきまき〜〜〜〜!!(春田風)」と言ってる中で、
私は1話の段階で、もう春田創一だけだった。
それはもう…、「はるたん!はるたん!はるた〜〜〜ん!」だwww
「おっさんずラブ」のヒロインは、吉田鋼太郎氏演じる黒澤武蔵。
でも、私的にこの作品のヒロインは間違いなく春田で、春田の恋の相手は間違いなく牧なのだ。

あれほど、男同士の恋なんてあり得ないと思っていた彼が、
同性という枠を越え、一人の人間として牧に想いを寄せていく過程が、
私の心を掴んで離さなくて、涙なくては観れなくて、
どうしようもない切なさで、連日不眠という実生活で支障をきたす事態に陥り、
それこそ、これは「恋」なのだ。感情移入という名の「恋」に私は堕ちた。

だから最終話で、春田の牧へのプロポーズは、
恥ずかしながら、感極まって声を出して泣いてしまった。夜中なのに(爆)
6話の別れは嗚咽。でも、
7話は幸せの涙。それがどんな意味を成すのか。それはもう答えなくても分かるはず。

以前、番組公式Twitterに「幸せの涙を流したい」とリプしたことがあった。
それが叶った時、作品への感謝、制作スタッフ様への感謝、
春田と牧を演じた田中圭、林遣都という演者への感謝が止まらなかった。

この全7話で、「おっさんずラブ」という作品は区切りを迎えたわけだけど、
春田と牧の「愛」の物語は始まったに過ぎなくて、私の中では終わったという認識はまったくない。
だからお願い!
あともう少しだけ、あと少しだけ、
ふたりの人生を見届けたい。ふたりの愛を感じたい。
それだけが今の心境のすべてです。

神様、お願いです。
「彼らに再び会わせてください」

#おっさんずラブ #ドラマ感想

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