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「ゲートキーパー」は必要だけど

「ゲートキーパー」って聞いたことありますか?

「ゲートキーパー」とは、自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応(悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る)を図ることができる人のことで、いわば「命の門番」とも位置付けられる人のことです。自殺対策では、悩んでいる人に寄り添い、関わりを通して「孤独・孤立」を防ぎ、支援することが重要です。

厚生労働省


誰もが誰かのゲートキーパーになる可能性がある。
誰だって他人事じゃないし、私も見落としちゃいけないと思ってる。

目の前の子どものことは守りたい。
私にできる限りのことはする。


でもね、ひと区切りついて、少し落ち着いて、振り返る度に思うことがある。


この子は、どうしてこんなところまで来てしまったんだろうか。ここに来るまで、命に危険が及ぶまで、本当に誰にも回避させてあげることはできなかったんだろうか。

死にたいと思うほど苦しんで、死ぬしかないと思うほど追い詰められて。その痛みも孤独も絶望も、和らげてあげることは、本当にできなかったんだろうか。


危機対応はする。もちろんする。
でももっと前に、危機が迫るよりもっとずっと前に、やれることがたくさんあったんじゃないだろうか。

ここまで来ることを回避する機会はいくらでもあって。その機会を逃し続けてきた結果が、この子がここまで来てしまったという事実なんじゃないだろうか。


すべての痛みを取り除いてあげることが、子どもが一切傷つかないようにしてあげることが、いいことだとは思わない。

でも命に危険が迫るほどの苦しさを痛みを孤独を絶望を、体験させる必要が本当にあるんだろうか。


こういう子どもに出会う度に思う。
悔しい。悔しい。悔しい。


命は守りたい。なんとかしたい。
でも、私が本当にしたいのは、こんなギリギリのところで子どもを守ることじゃない。

私が本当にしたいことは、ここに来るよりもっとずっと前に、ここに来なくていいように手を打つこと。私が願う世界は、こんなギリギリのところに誰ひとり来なくていい世界。


私はもう二度と体験したくない。
「死なせて」と叫ぶ子どもの姿も見たくないし、救急車を待つ以外にできることがない状況にも出会いたくない。



だから私は、振り返る。
何度も何度も何度も何度も振り返る。

あの時、もっと何かできたんじゃないか。
他にもできることがあったんじゃないか。
どうすればアプローチする機会がつくれたのか。
どんなシステムがあれば機会を逃さずに済んだのか。

なんでもない普通の毎日の中に、トラブル対応で関わったその時間の中に、一緒に過ごした空間の中に、この子たちの未来をつくる機会がもっともっと、あったんじゃないだろうか。



だから私は、学校適応を大事にする。
子どもが学校に適応するということは、子どもの居場所がこの世にひとつ増えるということだから。


未来への期待。
明日を生きる理由。

「ここに居たい」と思える場所。
「また会いたい」と思える人。
「もっと知りたい」と思える体験。

そういうものを、すべての子どもに丸ごとつくれる場所が、学校だと思ってるから。


だから私は、学校に関わる大人と話をする。
子どもたちを見守り、未来をつくるのは、子どもたちと直接的・間接的に関わる、大人だと思ってるから。

子どもに関わる大人が心身共に健康であることが、子どもに大きく影響すると思ってるから。




「ゲートキーパー」は、必要な存在。
でも、そんなギリギリの感覚を誰も味わうことのない未来を、学校という場所がすべての子どもたちの居場所になる未来を、そこに居ることで明日を生きる理由が見つかる未来を、私はつくりたい。



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実践の場にすぐ持ち帰ることのできる武器をもらえることが他にはない価値だと感じています。安心と刺激のどちらの実力も併せ持つ、信頼できるコーチです。
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パーソナルコーチ│スクールカウンセラー
松本 亜衣
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