咲いた月の下で #35
北海道旅行も最終日。
さすがに昨日一日遊んだ疲れが出ており、気持ち遅めの朝食をとった一行。
〇:今日は昼過ぎのフライトだから、この後荷物まとめたら新千歳空港に向かうよ。
咲:あれ?時間ありそうだけど、もう空港行っちゃうの?
美:え~、小樽とか行きたい~…オルゴール〜…
ブー垂れる美空。
瑛:二人とも…来た時に見た地図を忘れたのか?
到着したときに新千歳空港駅で見た、本州地図が重ねられた北海道地図を思い出す。
瑛:ほっかいどうは、でっかいどう!短時間であっちこっち行くのは無理!
和:そうだよね~、これだけ広いもんね。またの機会だね。
咲:そっか~…残念な気もするけど、まぁ仕方ないよね…
〇:それに、新千歳空港もちょっと面白いんだよ。なんせ広いし、お土産屋も凄い。
茉:空港だけで一日潰せるくらい、っていうよなぁ。それはそれで楽しみや。
そんなわけで、荷物をまとめて空港行きの電車に乗る。30分ほどで空港へ着いた。
新千歳空港は言わずと知れた北の玄関口。
3本の滑走路を持つ、日本有数の大空港だ。施設も充実しており、お土産屋・レストランのほか、シアターや温泉まで備えており、しっかり見て回ろうとすると本当に一日かかるほどだ。
茉:来たときは浮かれて通り過ぎてしもたけど、でっかい空港やな~
フロアマップを眺める茉央。
咲:1階は見るところは無くて、2階はショッピング、3階はレストラン、4階は温泉って感じだね。
〇:みんなやりたいこと違うだろうし、しばらく別行動にするか。昼飯だけ決めとく?
美:ラーメン、ジンギスカン、お寿司は食べたでしょ?後は…
和:スープカレーなんてどう?
咲:いいね!これも定番だよね!
瑛:ほぼ、札幌名物は制覇だな!
集合場所と時間を決め、一旦解散する。
和:美空、温泉行かない?
美:うん!リフレッシュしてから買い物しよう!
茉:瑛紗~、ドラ◯もん見に行こうや~
瑛:おぅ、遊ぼう遊ぼう!
毎度のペアに分かれて散っていく。
咲:みんな行っちゃったね。
◯:そうだな。俺たちはどうしようか。
咲:んふふ〜そりゃもちろん…
◯:買い物だよな 笑
沖縄を思い出し、なるべく配送にしてしまおうと思う◯◯だった。
***
咲:あー!買った〜!悔いなしだ〜!!
実家へのお土産、バイト先へのお土産、自分たちへのお土産をまたしても大量に買い込み、大満足の咲月。買い物を終えて、集合時間まで少し時間があったので、展望台へやってきた。
◯:寒いけど、気持ちいいな〜。
咲:ここはターミナルが丸いんだね!面白い!
雪を巻き上げて離発着する飛行機を眺めながら、旅の思い出話に耽る。
咲:楽しかったけどあっという間だったね。
◯:2泊じゃ到底回りきれないサイズだったな。函館とか旭川とか、他にも色々あるし。
咲:ホントだね。北海道もだけど、いつか全県制覇したいなぁ〜。
◯:全県制覇?
ホットコーヒーを買ってベンチに座る。
手の中の温かさと外気の寒さがアンバランスで心地よい。
咲:◯◯と一緒に日本中見て周りたいなって最近思うんだ。見たことない景色とか、食べたことない美味しいものとか、やったことないこととか、◯◯と一緒だったら楽しさ倍増だろうなーって。
◯:咲月…
咲:全県制覇したら、その次は世界制覇かな?日本だけでもこんなにあるのに、世界ともなるとどうなるんだろうね!?
楽しそうに語る咲月。
◯:…そうだな、咲月と一緒だったら、北極でも南の島でも楽しそうだ。一生かけて、世界中巡ってみたいな。
咲:でしょ?どこまでいけるかなぁ〜。世界は広いぞ〜…
◯:年取る頃には、宇宙にも行けるようになってるかもなぁ。
咲:えぇ~!地球外!?でも、ありるよね〜 笑
◯:家族が増えても、じいさんばあさんになっても、楽しんでいきたいな。
咲:そうだね!
良い時間になってきたので、室内に戻り始める。
◯:この旅行終わったら大学1年も終わりだなぁ。2年は何しようかね。
咲:今年はバタバタしててバイトくらいしかできなかったけど、サークルとかいろいろあるもんね、
◯:ゼミとかも始まるし、そっちも結構忙しいよな〜。
咲:そうだね。まぁ、それはそれで楽しいよ!多分!笑
そんな会話をしながら歩いて、みんなと合流。
スープカレーに舌鼓を打ったあと、帰宅の途についたのだった。
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