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CMでおなじみ!食器用洗剤「キュキュット」のマーケティング戦略とは?

キュキュットの#マーケティングトレース

会社名:花王株式会社
業界:化粧品、スキンケア・ヘアケア、ヒューマンヘルスケア、ファブリック&ホームケア
理念:「花王ウェイ」
ビジョン:それぞれの市場で消費者・顧客を最もよく知る企業となることをグローバルにめざす
代表者名:澤田 道隆さん
売上高・営業利益:1兆5022億円・2117億円(連結経営成績)
従業員数:5,292人
トレース目的:数多く販売されている食器用洗剤の中で、売れ続ける仕組みを学びたい。

マーケティングトレース参考URL

・花王株式会社
 https://www.kao.com/jp/
・キュキュットブランドサイト
 shorturl.at/oyY34
・Mpac(エムパック)
 https://www2.fgn.jp/mpac/_data/3/?d=11_6_601

「キュキュット」とは?

キュキュット製品一覧

食器用洗剤のキュキュットは、テレビCMで認知度を高め、
キュキュットと言えば、
「キュッ、キュッ」を連想する人もいるのではないでしょうか。

食器用洗剤のシェアについて

売上ランキング

※Mpacさんのサイトより引用。

SP分析

まずセグメンテーションを行った結果は以下の通りです。

キュキュットS

「お弁当を作る機会」でセグメンテーション行いました。
そして、
コロナウイルスによってお弁当を作る環境がどのように変化したのか?
その点を考慮してまとめました。
食器用洗剤のポジショニングを行う前に、
食器用洗剤の液性による分類を確認していきます。

液性は大きく分けて、「弱酸性・弱アルカリ性・中性」の3つがあります。
中学の理科で習ったpHですが、数値の違いが洗浄力の違いとして現れます。

弱酸性:pH3~6未満
⇒油汚れなどには洗浄力が物足りないですが、敏感肌の方向けの商品です。
弱アルカリ性:pH6~8未満
⇒油汚れをしっかり分解して洗い落してくれる一方で、手肌の油分も洗い流してしまいます。
中性:pH8~11未満
⇒洗浄力は弱酸性や弱アルカリ性に劣るけど、手肌への影響を最小にしてくれます。
そして、今回のトレース対象のキュキュットは「中性」です。

キュキュット液性

界面活性剤を加えることで、手肌を守り洗浄力もある食器用洗剤にしています。
食器用洗剤の液性について学んだ上で、ポジショニングマップ作りをしていきます。
ポジショニングマップの軸は「五感×付加価値」と考えました。
ポジショニングマップの結果はこのようになります。

キュキュットポジショニングマップ

汚れを落とす洗浄力と使ったあとの肌感が良いのは当たり前で、
除菌力や香り、指やスポンジでは洗いにくい部分の汚れを落とすなど、
付加価値が求められているようです。
事実、
キュキュットにも「除菌クリア」や「スプレータイプ」の商品があります。

個人的な感想ですが、
アトピー性皮膚炎の私は、手肌の油分が無くなると痒くなります。
他の食器用洗剤を使うとバリバリ(分るでしょうか…?)になるのですが、
キュキュットはバリにになりにくいと実感しています。
そして、CMでも謳っているいるキュキュット音がなります。

マーケティングミックス4P分析

Product(商品)

キュキュット3商品

Price(価格)
150円+税
Place(流通)
ドラッグストア、スーパー、ネット
Promotion(広告)
テレビCMで認知度を上げた。

キュキュットのマーケティング戦略とは?

売れ続ける仕組み作りの方法として、
「聴覚」と「触覚」を刺激して購買意欲を訴求しているのがキュキュットのマーケティング戦略だと考えました。

お弁当箱を洗ったのに「ぬるっとした感じ」が取れない経験をしたことが私もあります。
五感で分かる「キュキュット」で置き換えた商品名は、カスタマーアクションを基にして作られた商品なのだろうなと考えました。
また、花王のキュキュットはネーミングの重要性を実感させてくれる商品でもあります。

ここまでの分析から、キュキュットのマーケティングの方針を整理します。

目的:Objective(達成すべき目的は何か?)
食洗器を使っているかに関わらず、どの家庭でも食器用洗剤を使っていると仮定すると、シェアを高く維持することが目的。
目標:Who(誰に売るのか?)
コロナ前は飲食店も大きな販売先だったが、今は家庭向けの販売が重要。
戦略:What(何を売るのか?)
キュキュットなどの食器用洗剤
戦術:How(どうやって売るのか?)
買いに行くのがメインだったが、商品が認知された今はネットで継続販売をする。

自分がCMOだったら?

1度で汚れを落とすキュキュットを使うことで、家事に使う時間を減らせるメリットを強く訴求し、「洗剤のサブスク」を行います。
使用済みプラスチックボトルを回収し、洗剤の入ったボトルを配送することで資源面でもお客さんが洗剤を詰め替える手間を省く上でも有益な施策になると考えました。

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