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オールジャパンの吉田カバン、海外に負けないマーケティング戦略とは?

吉田カバンの#マーケティングトレース

会社名:株式会社吉田
業界:鞄の製造・卸販売・小売
代表者:吉田輝幸さん
ビジョン・理念:一針入魂
売上高・営業利益:182億円(2018年5月現在)
従業員数:216名(2017年12月現在)
トレース目的:認知度の高い海外ブランドとの差別化および商品ブランド毎のテーマを基にしたマーケティング戦略について学びたい。

マーケティングトレース参考URL

・吉田カバン
 https://www.yoshidakaban.com/

ポーター(PORTER)とは?

「百貨店で買い物をする」行為自体が憧れでありステイタスだった時代において、ブランドにこだわることはほとんどなかったそうです。その打開策として作られたのが「ポーター」です。

STP分析

ターゲットは、「20~50代のビジネスパーソン」と設定しました。
その理由は、
・営業活動や、出張など多くの荷物を持って移動する
・今までエコバックを持っていなかった
この2点だと仮説を立てて、
今回のマーケティングトレースをまとめるとこのようになります。

吉田カバン

自分がCMOだったら?で”吉田カバンのロゴを作る”と考えましたが、PORTERなどのブランドにおいてレーザー加工によるロゴ表示がありました。
そこで、再度”自分がCMOだったら?”と考え直してみます。

このターゲットの行動特性は、
コロナウイルスが収束して人々の往来が元に戻って欲しいと期待を込めて考えました。

マーケティングミックス4P分析

Product(商品)
革製およびPVC(樹脂)製カバンや小物。
Price(価格)
7,000円~63,000円+消費税。
Place(売り場)
大都市にある専門店と、全国のカバン屋およびネット販売
Promotion(売り方)
店頭で手に取ってもらい、良さを感じて貰う

吉田カバンのマーケティング戦略とは?

吉田カバンのマーケティング戦略を考える前に、日本が世界との競争力を失った原因を整理していきます。
最も大きな原因は、技術信仰が強すぎたからだと言われています。
ユーザーとしては80の品質で良いけれど、日本は100を追い求めたために不要なコストを掛け過ぎてしまったり、以前は日本以外の国のメーカーに技術力がなかったために、技術力による差別化が出来ていた。けれど、技術力の差がほとんどなくなったことで、競争力が無くなったなど。
この点を踏まえて考えていきます。

「海外ブランドとの差別化戦略とは?」

グッチや、ルイヴィトン、そして吉田カバンなどのハイブランドの商品を持ちたい人の嗜好性として、質の高い商品を好む傾向があるはずです。
それはブランドとしての認知度だけでなく、商品自体の質も含まれるのではないかと仮説を立てました。
「商品自体の質=一流の職人が作る商品」と言い換えるならば、
海外ブランドの多くはOEM(他社ブランドの商品を代わりに製造する)方式を取っていました。
OEM方式による商品を製造するメリットは安価に作れる一方で、実際に作る職人の腕にバラつきがあるようです。
吉田カバンは自社工場を持たず、外部の職人と向き合って製作しているそうで、OEMだと思いましたが、それでもカバンの質が担保されているのは、日本のカバン職人さんの技術力の高さがあってこそだと感じます。

技術信仰によって世界との競争力を失ったと言われる一方で、
ブランド価値+質を求められるカバンだからこそ、腕利きの職人さんを多く抱えていることが海外ブランドとの差別化戦略だと考えました。

「商品ブランド毎のテーマを基にしたマーケティング戦略とは?」

吉田カバンの創業者である吉田吉蔵さんの理念として、
「カバンは物を運ぶ道具でなければならない」が基本にあるそうです。
機能性のないポケットをつけず、物を運ぶ道具としてのカバンを作ることを基本として、
ノートPCを持ち運び、カフェなどで仕事や勉強をする人など、
ユーザーのライフスタイルの変化に合わせた形状を吉田カバンのデザイナーが企画。
男性向けの商品が多かった吉田カバンですが、HINON(ヒノン)という女性向けのカバンを作るなど、ユーザーからの要望に応えてカバンを作る姿勢こそが吉田カバンの最大のマーケティング戦略だと考えます。

自分がCMOだったら?

・ウイルスなど汚れを落とすスプレーの企画
・汚れの付きにくい革の企画
・エコバックとして使えるカバンの企画
この3点を提案します。
コロナウイルスによって人の往来や活動が制限され、物を運ぶカバンの役割が果たせない状況が続いています。
一方で、レジ袋が有料になりエコバックの需要が増えています。
「ビジネスユースの吉田カバン×日常使いの出来る吉田カバン」
この相反するイメージを吉田カバンの技術力によって成り立たせ、
日常の中にハイブランドを取り入れることで心の豊かさを保ちたいと考えました。

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